中国の南東の海岸沖に、世界最大の16メガワット(MW)風力タービンが設置されつつある。この16 MWの風力タービンは、中国三峡集団(CTG)の張浦劉澳風力発電所の第二段階の一部だ。CTGは、風力発電設置プラットフォーム「Baihetan」がタービンを設置する位置に移動していると発表した。
このプロジェクトは、中国の福建省の劉澳半島の南東に位置し、総投資額は約60億元(約1,200億円)だ。これは、CTGがGoldwind Technologyと共同開発した16 MWの風力タービンを初めて導入する風力発電所である。この風力タービンは、ローター直径が252メートル、掃引面積が約50,000平方メートルとなっており、これは標準的なフットボールピッチ7面分に相当する。タービンのハブは高さ146メートルで、これは50階建てのビルと同じ高さだ。
一つの16 MWのタービンは、一回転あたり34.2 kWhの電力を生成することができ、年間で66 GWh以上のクリーンな電力を生産することができます。CTGによると、400 MWの張浦劉澳第2段階の沖合風力発電所は、年間約1.6 TWhの電力を生産することができ、年間約50万トンの標準石炭を節約し、CO2排出量を約136万トン削減することが出来るという。
中国は、2060年までにカーボンニュートラルを達成するという目標の一環として、エネルギー供給の大幅な見直しを開始している。その広大な地理的条件を活かし、中国は太陽光、水力、沖合いの風力発電所といったミックスを用いて、数十年にわたる成長を支えてきた石炭からの脱却を進めている。また、四川省のケラ光電(PV)発電所が世界最大の水力太陽光発電所として全面運用を開始している。中国は、高出力の風力発電タービンなどの新技術の開発と実装にも積極的だ。
このような動きは、中国が再生可能エネルギーへのシフトを加速していることを示している。そして、その中心にあるのが風力発電であり、その最前線に立つのがこの世界最大の風力発電タービンの設置だ。これは、中国が再生可能エネルギーへの転換を進める中で、どのようにしてその目標を達成しようとしているのかを示す一例であり、その進歩と野心を物語るものである。
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