TikTokは、ユーザーが自身に無関係、また不適切と思われるコメントについて「嫌い」であるという評価を下すためのボタン機能の追加を全ユーザーにグローバルに展開すると発表した。この「嫌い」ボタンについては、既に4月から一部ユーザーを対象としてテストが行われていた。
コメント上で「嫌い」ボタンをクリックしても、「嫌い」は公開されず、コメント投稿者には自分のコメントが「嫌い」と判断されたことは通知されない。また、コメント投稿者や他のユーザーは、そのコメントが何回嫌われたかを確認することはできない。また、もう一度ボタンをタップすることで、「嫌い」を取り消すこともできる。
TikTokは今回の「嫌い」ボタンの導入の背景について、以下のように述べている。
「今年の初め、我々は人々が無関係または不適切と思われるコメントを特定できる新しい方法のテストを開始しました。いくつかのテストの後、我々はそれをグローバルにリリースしています。私たちは、コミュニティから直接フィードバックを聞くための新しい方法として、この方法を作りました。これにより、無関係なコメントや不適切なコメントをよりよく識別することができ、本当の、本物の交流のためのコメント欄を育成することができます。」
TikTokは、この機能の主な優先事項は、あくまでも“ユーザーにとってより良い体験を生み出すこと”だと述べている。また、「嫌い」ボタンはコメントを報告するための手段ではないとし、ユーザーは嫌がらせ、ヘイトスピーチ、いじめなどのコメントを報告するためには、これまでにも用意されていた標準プロセスを引き続き使用する必要があると述べている。
この「嫌い」もしくは「良くない」ボタンについては、導入や、導入後に各社試行錯誤していることが見て取れる。例えば、YouTubeは動画に以前は低評価の数が表示されていたが、2021年11月には非表示になっている。これは、炎上や誹謗中傷対策の一環だろう。Instagramには、そもそも低評価ボタンはないが、最近「いいね」の数も非表示にできるようになっている。一方、Redditには同様の低評価ボタンがあり、高評価と低評価の合計が公開されている。そして、Twitterでは、ツイートへの返信にプライベートな低評価ボタンを導入することもテストされているという。
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