これまでの iPhone では、Proモデルと標準モデルとの違いと言えば、カメラ部分やデザイン(素材)の違いが主だったが、今年の秋に発売されると言われている iPhone 14 シリーズから、AppleはProモデルの差別化を更に推し進めるとのうわさだ。
iPhone 14 ProにAppleの新チップ「A16 Bionic」を搭載、今後のiPhoneの全モデルにこの傾向が続く
著名アナリストのMing-Chi Kuo氏は、最新のレポートの中で、A16 BionicチップはiPhone 14 Proモデル専用になると述べている。BloombergのMark Gurman氏もKuo氏の予測を裏付けており、Appleは「Pro」モデルの差別化を図り、より魅力を高め、販売数を増やしたいようだ。
以前、このAppleの決断は、現在進行中の世界的なチップ不足によって決定された可能性があると推定されていたが、Kuo氏は、チップ不足は大きな要因ではなく、Appleが長期的な多様化戦略を計画しているのではないかと考えている。この新戦略は、今後発売されるiPhoneの全モデルに展開される予定とのことだ。
このProモデル差別化戦略により、A16 BionicチップがiPhone 14 Proモデルにのみ搭載されることから、「22年下半期の新しいiPhoneハイエンドモデルの出荷比率を55~60%(従来の40~50%)に大きく押し上げるだろう」と、Kuo氏は予測している。
さらに、この差別化の傾向は今後も続き、それによってiPhoneのハイエンドモデルの出荷比率が高くなるため、各種部品メーカーにとっては有利な状況になるだろうとのことだ。
Appleの多様化戦略は、標準モデルと「Pro」モデルの間に大きなギャップを生むことになる。これは、AppleがMacBook AirとMacBook Proのモデルの間に性能差を保っているのと似ている。Ming-Chi Kuo氏によれば、Appleにとってこの動きは、ハイエンドモデルに独自のセールスポイントを与え、それによって全体として売上を20%も押し上げることになるとのことだ。AppleがiPhone 14 ProのためにハイエンドのA16 Bionicチップを維持する傾向は、今後リリースされる製品にも適用されるだろう。
つまり、iPhone 15 ProにはA17 Bionicチップが搭載され、標準モデルにはA16 Bionicが搭載されることになるだろう。特に、AppleのiPhone用2023チップは、性能とバッテリー寿命を強化するために、TSMCの3nm技術をベースにすることが以前から指摘されている。iPhone 15のすべてのモデルは、ディスプレイからノッチがなくなるデザインを採用するとのうわさだ。
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