2022年11月現在、コンシューマ向けとして最高の性能を誇るNVIDIAのグラフィックボード「RTX 4090」を複数搭載したとき、果たしてどんなパフォーマンスを見せてくれるのか想像したことはあるだろうか。今回、Pugetsystemsが、なんと7機のRTX 4090を搭載し、3KW以上と言う膨大な電力を消費してベンチマークテストを行い、その興味深い結果を共有してくれている。
Pugetsystemsは、64コアのAMD Threadripper PRO 5995 WX CPU、ASUS Pro WX80E-SAGE WIFIマザーボード、128GB DDR4-3200メモリ、2TB Samsung 980 Pro SSDを4台と言う、ゲーマーなら涎が垂れそうな、信じられないような構成でテストが行われている。そして、今回の目的でもある、7枚のNVIDIA GeForce RTX 4090グラフィックボードを搭載し、信じられないような電力を消費するのだ。
さて、NVIDIA Geforce RTX 4090グラフィックボードは定格450Wだが、電力を消費するのは他のパーツも同様なので、実際の所システム全体での消費電力はグラフィックボードの消費電力総計の約3.15KWを超えるものとなる。接続されたRTX 4090は、4つのFounders EditionとPNYとASUS(XLR8 / TUF Gaming)の3つのカスタムボードが採用されている。NVIDIAのGeForce RTX 4090 GPUは最大600Wの電力を消費することが確認されており、特にFounders Editionでは電力制限が高く設定されている。
いよいよ起動してみると、7つのGeForce RTX 4090 GPUは、最大2750ワットの電力を消費していることがわかった。そして興味深いのは、アイドル時の消費電力だ。標準的なゲーミングワークロードにおける消費電力が300~400W程度であるのに対し、これら7つのGPUのアイドル時の消費電力総合計は、1つのRTX 4090が消費する電力とほぼ同じ電力となっていた。
そして肝心の性能について、OctaneBench(RTX Enabled)は、7つのNVIDIA GeForce RTX 4090 GPUすべてにおいて完璧にリニアな性能向上が見られる。
V-Rayも、RTXモードを使用すると6倍以上、CUDAモードでは5倍以上の性能向上が見られる。
RedShiftは4.6倍の性能向上を示している。
DaVinci Resolveは5GPUを超えると性能の向上が鈍化する。どうやら、このワークロードが提供できる最大値は、3倍の性能向上までのようだ。
ただし、これらのテストによる結果は、実際の所それを活かせるコンテンツがない事が問題だろう。現状、7つのRTX 4090 GPUはおろか、2つのRTX 4090を搭載する事によって性能向上が見られるようなゲームは提供されていないのだ。
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