Teslaは、2021年に初めてその存在を公にした、「Dojo」スーパーコンピュータの稼働が、いよいよ今年の7月に開始される事を明らかにした。同社によれば、これにより“自動運転への取り組みを新たなレベルに引き上げられる”とのことだ。
DojoはTesla独自のカスタム・スーパーコンピューター・プラットフォームで、AI機械学習のために一から構築された。
自動車メーカーはすでに、世界で最も強力なもののひとつであるNVIDIA GPUベースの大型スーパーコンピューターを持っているが、新しいDojo特注コンピューターは、Teslaが設計したチップとインフラ全体を使用している。
この特注スーパーコンピューターは、Teslaの自動運転に必要なコンピューター・ビジョン技術に不可欠な、ビデオデータを使ったニューラルネットのトレーニング能力を向上させると期待されている。
2021年に開催されたTeslaのAIデーで、同社はDojoスーパーコンピューターを発表したが、当時はまだ取り組みを強化している段階だった。まだ最初のチップとトレーニングタイルしかなく、完全なDojoキャビネットとクラスタ(”Exapod”)の構築に取り組んでいる段階だった。
1年後のAI Day 2022で、TeslaはDojoの進捗状況を発表した。当時、Teslaは2023年第1四半期までに完全なクラスタを実現すると話していた。
しかし、Dojoが稼動したというニュースは一切ないまま、今年の第1四半期が終わった。
現在Teslaは、新しいTesla AI Twitterアカウントを通じて、Dojoに関する最新情報を共有している。
スケジュール表によると、Teslaは2024年初頭までにクラスタが世界で最もパワフルなスーパーコンピューターのひとつになるまで、システムにトレイやキャビネットを追加し続ける予定で、Teslaは来年末までにそれを大きく上回ることを計画しているようだ。
Dojoによって、Teslaはこれまで何百万台もの車両を通じて蓄積してきた実走行シナリオの極めて大規模なデータベースを、ついにフル活用できるようになると期待されている。
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