Counterpoint Researchの新レポートによると、2023年の世界のスマートフォン売上シェアはAppleのiPhoneが50%を占めた。Counterpoint Researchによると、2023年はAppleが総売上の半分を占めた最初の年であり、通年でも過去最高となったとのことだ。
この成長は、スマートフォンの収益が2%減少し、世界出荷台数が4%減少したにもかかわらずもたらされた。レポートによると、2023年の世界のスマートフォンの売上は4100億ドルにわずかに届かず、出荷台数は11億7000万台に減少した。
収益シェアの拡大に加え、Appleは年間出荷台数で初めてSamsungを上回った。Appleは世界出荷台数シェアの20%を獲得し、Samsungを1%上回った。
Counterpoint Researchは、Appleの成功が、OEMメーカーがより多くのプレミアムスマートフォン(卸売価格が600ドル以上)を販売できるようになった、現在進行中の「プレミアム化の傾向」に貢献したと述べた。Apple、折りたたみ式端末、生成AIのような機能は、非プレミアム・セグメントが2桁の減少を記録した際に、プレミアム出荷台数の8%増に貢献した。
レポートによると、AppleのiPhoneの平均販売価格(ASP)は890ドルを記録し、前年比で2%上昇した。参考までに、世界のASPは350ドルを記録し、288ドルのSamsungを上回った。
Samsungは、市場シェアが2022年の75%から2023年には71%に低下したものの、プレミアム・セグメントにおける「紛れもないリーダー」であり続けている。全体として、プレミアム・スマートフォン市場は2016年の6%から2023年には24%へと3倍の成長を遂げたと、Counterpoint Researchは別のレポートで述べている。
Counterpoint Researchのリサーチ・ディレクターであるJeff Fieldhack氏は、Appleの成長についてコメントしながら、「Appleは、インド、カリブ海諸国およびラテンアメリカ(CALA)、中東およびアフリカ(MEA)などの新興市場で2桁成長を遂げた。しかし、Appleの販売台数に最も貢献したのは米国であった」と、今回の躍進について解説している。
Fieldhack氏は、Appleが様々な地域で成長したことで、「Huaweiの復活によりAppleが中国で直面したであろう課題を相殺することができた」と指摘した。レポートによると、AppleのASPの成長は、エコシステムの粘り強さやプレミアム化の傾向などの要因と相まって、2023年にiPhoneの売上高2030億ドルの大台に到達するのに役立ったという。
「スマートフォン市場では、消費者の購買パターンに変化が生じている。スマートフォンが持つ重要性を考慮すると、消費者は長期間使用できる高品質な端末を手に入れるためなら、より多くの出費を厭わないようになっている」とシニアアナリストのVarun Mishra氏は述べた。
フラッグシップ端末は販促シーズンや融資オプションにより、より手頃な価格になってきている。また、特に新興市場では、フラッグシップ機は多くの消費者にとって「ステータスシンボル」となっている。
一方、Samsungは、その幅広いポートフォリオにより、出荷台数、売上高ともに減少した。プレミアム・セグメントではAppleに対抗していたSamsungだが、インドなどの市場では、Xiaomi、Vivo、その他の中国OEMとの中堅セグメントでの競争激化に直面した。
Source
- Counterpoint Research: iPhone Hits Record 50% Revenue Share on US, India and Emerging Markets; China Risks Remain
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