ラスベガスで開催しているCES 2024において、Sonyは、“4K対応有機ELディスプレイ”を搭載した新しいスタンドアロンMRヘッドセットを公開した。まだ名称すら決まっていないようだが、同社によれば、3Dコンテンツを制作するクリエイター向けで、今年中に発売される予定だという。
Sonyの名称未定のスタンドアロンMRヘッドセットは、Qualcommが先日発表したばかりのSnapdragon XR2+ Gen 2プロセッサをベースにしており、1.3インチの「4K」OLEDマイクロディスプレイを搭載するとのことだ。この4Kが、1眼あたり16MP(4,000×4,000)対応なのか、両目での映像を表しているのかは不明だが、Snapdragon XR2+ Gen 2が片目最大18.5MP(4,100×4,100)のディスプレイを2つ搭載できるとされていることを考えると、その可能性は高い。
SonyのMRヘッドセットは、パススルー・ビデオに対応し、「独自のレンダリング技術」により、「3D オブジェクトのテクスチャや人物の表情をリアルタイムで高精細かつリアルにレンダリング」できるとのことだ。また、跳ね上げ式バイザーにより、仮想空間と物理空間を切り替える事が出来るという。
特徴的なのがコントローラーだ。従来のヘッドセットデバイスにあるような対になる一組ではなく、全く異なる2つのデザインとなっている。ひとつは人差し指で操作するポインターのようなコントローラーで、もうひとつは親指で操作する小さなリングのようなデバイスだ。
このヘッドセットは、PlayStation VR のようなゲーマー向け用途としては考えられていない。その代わりに、SonyのCEO吉田憲一郎氏によれば、この新しいヘッドセットは3D製作を扱う専門家向けに作られており、着用者は「仮想オブジェクトを物理空間にオーバーレイすることによる創造空間」を拡張できると述べている。
また、製造業界にも没入型エンジニアリングを提供する道も模索しており、Siemensと緊密に提携し、同社のNX™ Immersive Designerソフトウェアソフトウェアをヘッドセットに対応させている。これにより、没入型の空間コンテンツ製作体験が提供出来るとのことだ。具体的なイメージはこちらの動画からご覧頂ける。
SonyのMRヘッドセットの価格は未定だが、同社は発売日は今年になるだろうとのことだ。
Sources
コメントを残す