Samsungは、4nmノードで失敗したことから、3nmノードでは他社に先駆けてGAAトランジスタを投入し、挽回を図ろうとした。だが実際これも大きな成功は見られておらず、Appleで大量投入されているTSMCに大きく水をあけられている状況だ。だが再び同社は、来年量産に入ると言われている次世代2nm技術で雪辱を果たすつもりらしい。ライバルのTSMCに対して優位に立つために、新しいレポートによると、Samsungはバックサイドパワーデリバリー(BSPDN)技術をいち早く導入するようだ。
SamsungとTSMCは、2nmノードで大きな技術的飛躍を投入することを目指しており、両社の競争は熾烈を極めそうだ。Samsungについては、Chosunのレポートによると、BSPDNがゲームチェンジャーになることが期待されており、最初のテスト結果は同社の目標を上回ったという。具体的なテストについては、Samsungはこの技術を2つのとあるArmコアに適用し、チップ面積を10%と19%削減したという。
チップ面積が縮小されたことで、Samsungはより小さな表面積を売り物にするSoC設計の量産を効果的に開始することができ、それだけでなく、以前に実施されたテストは、性能と電力効率レベルを大幅に改善することに成功した。報告書にあるように、BSPDNはまだ製品化されていない新しいプロセスであるが、これがコストの制約によるものなのか、それともこの技術の探求にあまり考えが及ばなかったのかは言及されていない。
いずれにせよ、BSPDN(Back Side Power Delivery Network)は、その名が示すように、ウェハーの裏側に配置された電源ラインのことで、回路と電源スペースを分離する。これは効率を最大化するのに役立ち、半導体の性能を向上させる機会も存在する。現在、電源ラインはウェハーの上部に配置されている。そこでは回路が描かれており、メーカーにとって利便性が高いからだ。しかし、回路がより洗練され、SamsungやTSMCが2nmなどの先端ノードを探求し始めるにつれて、回路と電源ラインを片面に刻むことがますます難しくなっている。
最終的には、その回路ギャップが狭くなるにつれて干渉が発生し、設計と量産の両面でより困難が生じることになる。Samsungはすでに日本のPrefferd Networksから最初の2nmチップの受注を獲得したと言われているが、このバッチにBSPDN技術が適用されたかどうかは不明である。ちなみに、BSPDNについてはTSMCのも導入を進めているが、目立った情報はまだ表に出てきていない。
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