Samsungは、長い間噂されていた2億画素を誇る新たな「ISOCELL HP2」カメラセンサーを公開した。同社はプレスリリースで、このセンサーが 「フラッグシップスマートフォンにおける究極の高解像度体験」を実現すると述べている。
プレスリリースの中で明確には触れられていないが、“フラッグシップスマートフォン”と言う単語と、このセンサーの発表時期を鑑みるに、同社の次期フラッグシップスマートフォン「Galaxy S23 Ultra」にこの新しいセンサーが搭載される可能性は非常に高いだろう。Galaxy S23 Ultraは、2月1日に開催されるGalaxy Unpackedイベントで発表される見込みだ。
Samsungが2億画素センサーを発売するのはこれが初めてではなく、2021年には初の2億画素イメージセンサーとなるISOCELL HP1を発表。そして翌2022年には、その後継となるISOCELL HP3をリリースしている。なお、中国市場専用となるが、ISOCELL HPXという2億画素センサーも発表している。
ISOCELL HP1のセンサーサイズは1/1.22インチでピクセルサイズは0.64μm、ISOCELL HP2が1/1.4インチで0.56μmとなる。そして、今回の新しいISOCELL HP2は、この中間に位置し、センサーサイズは1/1.3インチ、ピクセルサイズは0.6μmとなっている。この、1/1.3インチというセンサーサイズは、これまでの108MPサイズのセンサーと同サイズであり、これによりカメラバンプの巨大化を防ぐとしている。
また、ISOCELL HP2は、さまざまなピクセルビニングオプションに対応しており、1,250万画素、5,000万画素、または2億画素のフル解像度で画像を撮影することができるという。なお、画素数の増大により、画素当たりの受光面積が減ることによるノイズの増加という弊害は、AIを使用してブラッシュアップする事で画質改善を図るようだ。低照度環境は、ピクセルビニングを用いることで、擬似的に1画素当たりのサイズを大きくすることで対応する。
また、明るい環境での白飛びを抑える新しいD-VTG(Dual Vertical Transfer Gate)テクノロジーにより、大幅な画質改善が見られるという。ISOCELL HP2の各画素内のフォトダイオードには、画素からロジック層に電子を輸送するための電圧トランスファーゲートが底面に配置されている。D-VTGは、画素内に2つ目のトランスファーゲートを高精度で追加し、画素のフルウェルキャパシティを33%以上向上させる。これによって、より多くの電子を蓄え、効率的に信号を転送することで、特に明るい光の下での白とびを抑え、色再現性を高めることができるとのことだ。
また、50MPモードでの撮影時に各ピクセルの露出データを2段階でデジタル化し、明るいデータと暗いデータを収集するSamsungのデュアルスロープゲイン機能により、HDR撮影が強化される。また、2億画素の全画素を集束剤に使用する「スーパーQPD」によって、薄暗い環境でのオートフォーカスの高速化も実現しているとのことだ。
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