数日前に、海外掲示板のRedditに投稿され話題となった「RTX 4090のコネクタが溶けてしまう件」について、その後の調査によって、どうやらこれはコネクタの問題ではなく、変換アダプタに問題がある可能性が判明したようだ。
RTX 4090コネクタ溶融については、NVIDIAがボードを回収して調査しているようだが、ハードウェアサイトIgor’s LabのIgor Wallossek氏も独自で追加テストを行い、(GPUや12VHPWRコネクタではなく)電源ケーブルが問題の原因である可能性があると述べている。
Astronという会社が製造し、NVIDIAがすべてのボードパートナーに提供したらしいこのケーブルは、「合計 6 つの接点に分散した合計 4 本の太い 14AWG ワイヤ」を使用し、薄いはんだベースを使用しているため、ケーブルを動かしたり曲げたりすると簡単に損傷してしまうとのことだ。
Waloossek氏によると、「最悪の場合、4本のワイヤーのうち、外側の2本のワイヤーが断線すると、真ん中の電流はすべて残りの2本のワイヤーに流れる」とのことで、これが原因でケーブルが高温になってしまい、最悪溶融してしまうのだという。
同氏は、本来あるべき例として、Be Quiet!電源に付属する12VHPWRケーブルを紹介している。Dark Power Pro 13 電源に付属している 12VHPWR ケーブルは、ATX 3.0 電源の数少ない最新モデルの 1 つだ。この付属ケーブルは、すべてのピンが独自のワイヤを持っているため、NVIDIAのアダプタのものよりも太いが、信頼性は高く、Wallossek氏は何度かこのケーブルを折り曲げたりして、RTX 4090に接続したが、全く問題なく動作したそうだ。
まとめると、以下のような結果が得られたとのこと。
- 問題は、12VHPWRの接続でも、抜き差しを繰り返すことでもない。
- ブランドメーカーの標準規格に準拠した電源ケーブルは、今のところこの影響を受けていない。
- 現在のところ、NVIDIAの付属品である4x8pinのアダプターが引き金となっており、その品質が悪ことが故障の原因となり、すでに1件の被害が発生している。
- アダプタの12VHPWRコネクタの6ピンに4本の14AWGリード線をそれぞれ分割して、かなり細いブリッジにハンダ付けすると、リード線の端がハンダ接合部で折れることがあり危険(キンクや数回折り曲げた場合など)。
- アダプタのコネクタで直接曲げたり、よじったりすると、はんだ接合部やブリッジに負担がかかり、断線することがある。
- ピン間の内側のブリッジが薄すぎて(結果的に断面が)、接続された4本の12Vラインではなく、2本または3本の12Vラインの電流の流れを補償することができない。
- NVIDIAには事前に報告済みで、データや写真もbe quiet!から直接研究開発部門に提供された。
Wallossek氏は、「NVIDIAはここで自社のサプライヤーを責めるべきであり、流通しているアダプタを交換することが、実は一番やってはいけないことだ」と述べている。
コメントを残す