Qualcomm、Metaと提携しスマホやPC上でのAI処理を2024年にも実現へ

masapoco
投稿日
2023年7月19日 6:25
qualcomm snapdragon edd8

本日、MetaとMicrosoftが生成AIアプリやサービス向けの大規模言語モデル(LLM)の次世代バージョンであるLlama 2を発表したが、Metaは、更にこのLlama 2をモバイルデバイスで駆動させるために、Qualcommと新たなパートナーシップを締結したことを発表した。これにより、Qualcomm Snapdragonチップを搭載したモバイル・デバイスで最新のLLMが使用できるようになるのだ。

Qualcommはプレスリリースの中で、今回のパートナーシップの目的は、ChatGPTやBingチャットボットといった現在の生成AI製品が使用しているようなクラウドベースのサービスに接続することなく、手元のデバイスだけでLlama 2ベースのアプリやサービスを実行できるようにすることだと述べている。

OpenAIのChatGPTを運営するために「目玉が飛び出る程の金額」がサーバー維持に使われていることを考えると、このアプローチには企業にとって大きな意味を持つが、ユーザーにとっても大きな意味を持つ。デバイス上で処理が完結するLLMならば、オンラインでの情報漏洩などの懸念のない、プライベートでより信頼性の高い、パーソナライズされた体験が期待できるだろう。また、オンラインサービスに接続する必要がないためパフォーマンスも向上する。

Qualcommは2024年中に、Snapdragonチップを使用するデバイスでLlama 2ベースのAIサービスのサポートを開始する予定だ。Qualcommの最新世代のチップが必要なのか、あるいは現行のSnapdragonチップとの後方互換性を確保できるのかについては、まだ明らかになっていない。

Metaによると、Llama 2は第一世代のLlama LLMよりも40%多いデータで学習されたという。同社はすでにMicrosoftとの提携を発表しており、Llama 2をAzureサービス上で商用および研究ユーザー向けに無料で提供するほか、Windows PC上でLLMをローカルにダウンロードして実行する方法も提供している。


Sources



この記事が面白かったら是非シェアをお願いします!


  • Inspire Hero Image 3840x2160 Full Frame Alpha 071323 2048x1152 1
    次の記事

    Microsoft 365 Copilotは1ユーザー月額30ドルと高額な価格設定に

    2023年7月19日 6:46
  • 前の記事

    MetaとMicrosoftが提携し、新たな大規模言語モデル「Llama 2」をリリース

    2023年7月19日 6:02
    Next generation of Llama 2 AI header

スポンサーリンク


この記事を書いた人
masapoco

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


おすすめ記事

  • openai

    OpenAI、15秒の音声サンプルから感情豊かで自然な音声を合成できる「Voice Engine」を発表

  • a04c35e8e555c1cc7ae1d6a5f3159856

    MicrosoftとOpenAI、1000億ドル以上をかけて超人的AI開発のためのスーパーコンピューター「Stargate」を開発する計画

  • Sam Altman TechCrunch SF 2019 Day 2 Oct 3 cropped cropped

    ベンチャーキャピタリスト、OpenAIのSam Altman氏を“誇大妄想的”と非難

  • google logo image

    Googleが非営利団体を対象に2000万ドルの資金を提供し生成AI活用を支援

  • Pixel 8 in Rose.max 936x936.format webp

    Google、方針を転換しPixel 8にもGemini NanoによるオンデバイスAI機能を搭載へ

今読まれている記事