Qualcommは、緊急事態のためにスマートフォンに双方向衛星接続を提供するための衛星通信企業Iridiumとの提携を解消したと報じられている。
Qualcommは今年初め、携帯電話ネットワークが圏外でもメッセージを送受信できる技術「Snapdragon Satellite」を発表した。しかし、この機能はSnapdragon 8 Gen 2、そしてSnapdragon 8 Gen 3チップセットを搭載した今後発売されるスマートフォンにも提供されないようだ。
QualcommとIridiumの双方向衛星通信に関する提携が解消された事により、Androidスマートフォンのユーザーは、衛星ベースの緊急通信をサポートするAndroidデバイスが登場するまで、もう少し待たなければならない。Iridiumはプレスリリースの中で、Qualcommと共同で携帯電話向け衛星通信の開発に成功し、その技術のデモに成功したと発表した。しかし、携帯電話ブランドがこの機能を使用しなかったため、Qualcommは契約を終了することを決定したようだ。
この技術は、QualcommとIridiumが独自サービスとして共同開発したものである。Snapdragon Satelliteは完成し、配備の準備が整っていたが、Qualcommは現在、OEMが標準ベースのアプローチを強く希望していると述べている。つまり、Iridiumとの提携を完全に解消したわけではない。両社は今後も衛星通信の研究を続け、広く実装可能な標準を開発する予定だ。しかし、Qualcommとの契約がなければ、Iridiumはスマートフォンと宇宙とのリンクを希望する他のモバイル事業者にも軌道上のネットワークを提供することができる。
今後は、Iridiumがスマートフォンブランド、チップセットメーカー、OS開発者と直接提携する可能性も出てきそうだ。
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