U-Boart Worxは、2020年に同社初の個人向け潜水艇「Nemo」をリリースしたが、1台975,000ユーロ(当時のレートで1億円ほど)ということで、一部の超富裕層向けの娯楽でしかなかったが、この度同社は量産によりこの価格を大幅に下げることに成功し、より多くの人が安全に海底に潜ることが出来る様になったしている。
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とはいえ、安くなったとは言ってもまだまだロールスロイス以上の価格である事には変わりはない。高価な水上玩具に簡単に支出できる人はそう多くないだろうが、それでも以前の半額近くになったのは大きな進化だろう。
U-Boat WorxのNemoは2021年のモナコヨットショーでデビューを飾り、顧客に向けて初出荷がなされた。これは人気を博したようで、受注生産にもかかわらず、連続した受注を獲得していたとのことだ。同社は2030年までに1,000台の販売を目指し、生産能力を強化している。
今回新たに二人乗り用の「Nemo 2」がリリースされた。価格は590,000ユーロと言う事で、975,000ユーロだった先代よりも40%OFFになっている。フェラーリやランボルギーニなどのスーパーカーよりも高い価格設定に驚くが、潜水艇はそもそも価格が高く、多くが100万ユーロ以上は確実、物によっては更に一桁上という物も多く存在する中で、Nemoの97万5,000ユーロは驚愕のプライスだったと言える。
また、Nemo 1も安くなり、545,000ユーロで手に入れることができるようになった。1人乗りでも良ければこちらがいいだろう。U-Boat Worx社によれば、この新しい価格設定は、Nemoを地球上で最も手頃な価格の潜水艇にするものとのことだ。
Nemo 1とNemo 2は、個人向けの潜水艇と言う事で、安全なアクリルのオーブの中に乗り込み、水中と海の生き物を間近に観察することが出来る様になっている。また、特徴的なのは操縦で、コントローラーの“Manta”によって、ゲームの操作のように簡単にできるという。Nemoの両モデルは、最大3ノットの速度で移動し、水深100mまで潜水可能で、最大8時間の自律航行が可能とのことだ。Nemo 1の重量は2,100kg、Nemo 2の重量は2,500kgとなる。
Nemoの価格を見ると、購入者の圧倒的多数は他にもヨットを所有しており、そこからNemoに乗り込んで、水中探索を楽しむことが予想される。だが、そうでない人のために、U-Boat Worxは、ビーチランチャー、ビークルトレーラー、小型支援艇、フローティングサブマリンハウスなどのアクセサリーをラインアップしている。これにより、Nemoはヨットからだけでなく、海岸やボート乗り場からも発進させることができるようになっている。
U-Boat Worx社は、2023年以降、Nemoを受注生産から、より容易に入手できるようにする予定だ。購入者は、U-Boat Worxのキュラソーサブセンターで2週間のパイロット認定トレーニングを受けるか、自分のヨットや個人宅で受けるかを選択することができる。
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