ChatGPTの出現は、まさに2022年のテクノロジー業界における最大の衝撃の1つと言っても過言ではないが、それに伴う人気も相当な物で、時には利用のために順番待ちをしなければならなかったり、応答まで時間がかかる点がユーザーからは指摘されていた。しかし、一部ユーザーはこの不満を解消できるようになるかも知れない。
とはいえ、そもそも無料で利用できていることがおかしいほどのレベルでもあり、実際これを運用するにあたってOpenAIは相当な支出をしているようだ。OpenAIがパートナーであるMicrosoftによる莫大な投資を受け入れようとしていることや、収益化について模索しているのは驚くに値しないだろう。そして、今回ChatGPTについて、OpenAIは「ChatGPT Professional」と呼ぶ実験的な有料版の提供を開始することを報告し、ウェイトリストを公開している。
このChatGPT Professionalは、OpenAIによると、「常に利用可能」であり、スロットリングなしで「高速応答」を提供し、無料版のチャットボットと比較して、ユーザーに1日の回答数を「少なくとも」2倍提供出来るとのことだ。
「我々はChatGPTをどのように収益化するかを考え始めています(初期の考えで、まだ公式に共有するものはない)。我々の目標はサービスの改善と維持を続けることであり、収益化は長期的な生存能力を確保するために検討している方法の1つです。我々は、初期のフィードバックを得るために、何人かの人々と〜15分間チャットすることに興味があります。」と、同社はDiscord上のメッセージで述べている。
パイロット版ChatGPT Professionalは誰でも申し込むことができ、リクエストフォームには回答者がどのようにChatGPTを使用しているか、どの程度の価格を妥当と考えるかについての質問が含まれている。また、「これは初期の実験的なプログラムであり、変更される可能性があること、また現時点では有料のプロフェッショナルアクセスを一般的に利用できるようにしていないことに留意してください」という免責事項が記載されている。
ChatGPT Professionalにどれだけの利用希望者が集まるかは不明だが、既存バージョンのユーザー数は先月上旬の時点で100万人を超えている。実際の所、そのうちどれだけが「熱心な」ユーザーなのか、それとも興味本位で軽く使ってみたと言うだけなのかは不明だ。そもそも、学校やAIカンファレンスでさえも、このボットを禁止しており、Stack OverflowでもChatGPTによる文章の投稿を禁止している中で、実務上どの程度利用価値があるのかという問題もある。しかし、Microsoftは、早ければ3月にもChatGPTを同社の検索エンジンBingに統合すると噂されている。この試験運用は、利益を上げるために必要な価格を設定することはもちろん、実世界での正確な需要を把握するためにも重要かもしれない。
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