NASAの歴史的な月探査機「アルテミス1号」は、計画通りに進めば、11月中旬に打ち上げられる予定だ。
NASAのアルテミス1号打ち上げは、3度目の打ち上げ挑戦を9月27日(現地時間)に控えていたが、ハリケーン「イアン」の影響により、機体の安全確保のために、車両組立工場(VAB)に戻されることになった。
NASAは、ハリケーンによる影響を調査したが、結果としてアルテミス1号には被害がなく、無事今後も打ち上げが行えることが確認された。
ただし、打ち上げ日程は大幅に遅れ、現在NASAは11月12日から27日の期間に打ち上げを行うとしている。ただ、具体的な日程はまだ決まっていない。
「11月の打ち上げ期間に焦点を当てることで、ケネディ宇宙センターの従業員が嵐の後の家族や家のニーズに対応し、チームが打ち上げのためにパッドに戻る前に必要な追加のチェックアウトを確認する時間ができます」と、NASAは述べている。
VABでは、再度いくつかの作業が行われるが、その中にアルテミス1号の飛行終了システム(FTS)に関わるものも含まれる。これは、打ち上げ中にロケットがコースから外れた場合に破壊するシステムだ。
ロケット打ち上げを監督する米宇宙軍は、当初8月29日に打ち上げ予定だった「アルテミス1」のFTSを20日間限定で認定していました。しかし、技術的な問題で打ち上げが9月27日に延期され、NASAは宇宙軍から10月上旬までFTSの延長を認めらていた。
しかし、アルテミス1号がVABに戻った今、FTSを再試験することになると、NASA関係者はプレスリリースの中で述べている。これにより、宇宙軍は免除を継続するのではなく、システムの再認証を行うことになるとのことだ。
アルテミス1号は、2020年代末までに月とその周辺に人類の恒久的なプレゼンスを確立することを目指すNASAのアルテミス計画の最初のミッションである。
計画通りに進めば、「アルテミス1号」では、乗組員のいない宇宙船「オリオン」が月周回軌道への長い旅に出発し、往復することになる。「アルテミス2号」は2024年に月周辺に宇宙飛行士を打ち上げ、「アルテミス3号」は2025年または2026年に月の南極付近に再び人類を着陸させる予定だ。
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