Microsoftが、社内において「セキュリティとデータに関する懸念のため」OpenAIのチャットボット「ChatGPT」への従業員のアクセスを一時的にブロックした事がCNBCによって報じられている。同社では社内アップデートを通じて従業員に制限を課し、多くのAIツールが社内デバイスで利用できなくなっているようだ。この中にはChatGPTとCanvaも含まれていたが、デザインアプリは後に禁止リストから削除された。
Microsoftは、この措置について明確な理由を示さなかったが、個人データを扱う外部サービスや潜在的なセキュリティリスクに対して慎重を期していると述べている。
CNBCによると、記事掲載後、MicrosoftはすぐにChatGPTへのアクセスを回復したという。また、チャットアプリとデザインソフトCanvaをブロックしているとの勧告の文言も削除したという。
Microsoft広報担当者はCNBCに対し、エンドポイント・フィルタリングのテスト中に誤って想定よりも広範囲に禁止措置が適用されたものであり、恒久的なポリシー変更として意図されたものではなく、誤りに気づいてすぐにアクセスを回復したと述べた。「我々はLLMのエンドポイントコントロールシステムをテストしており、うっかり全従業員に対してオンにしてしまった」と広報担当者は述べている。
また、MicrosoftはGPT-4モデルに基づく独自のAIチャットボット「Bing Chat」の利用を推奨している。
LLMのエンドポイントコントロールシステムをテストしていたところ、誤って全従業員に対してオンにしてしまいました。私たちのミスを確認した後、すぐにサービスを復旧させました。以前から申し上げているように、従業員や顧客には、Bing Chat Enterprise や ChatGPT Enterprise のような、より高いレベルのプライバシーとセキュリティ保護が提供されているサービスを利用することを推奨しています。
MicrosoftとOpenAIの関係は複雑で、両者は密接に協力している。MicrosoftはOpenAIに100億ドルを投資し、その技術を利用しており、OpenAIはMicrosoftのAzureクラウドプラットフォーム上で稼働している。
先日、OpenAIは初の開発者向けカンファレンス「DevDay」を開催し、そのオープニング基調講演の最中に、MicrosoftのSatya Nadella CEOがSam Altman CEOに招かれた。Nadella氏の登場は短かったが、彼の登場は両社の継続的なパートナーシップを物語る出来事だった。
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