Microsoftは、自社製検索エンジン「Bing」が、悲願であるデイリーアクティブユーザー数1億人のマイルストーンを達成したことを報告した。これは、同社がAIを搭載した「Bingチャット」機能を発表してからわずか数週間での出来事で、新たなBingチャットがこれまでBingに触れたことのない人々の利用を促進することに役立っていることを物語っている。
Bingが初めて誕生したのは2009年6月だが、10年以上ほとんど注目されることのない生活を送ってきた。驚くべき事に、存在すら知らない人もいるだろう。今回の快挙にもかかわらず、MicrosoftのYusuf Mehdi氏は、この検索エンジンがまだ市場で「小さな、低い、一桁シェアのプレーヤー」であることを認めている。しかし、新しいBingチャットプレビューのリリースは、確実にBingの利用を後押ししているだろう。Bingのデイリーアクティブユーザーの3分の1は、検索エンジンを初めて利用する人とのことだ。
「新生Bingのこの魅力は、検索は再発明の時期に来ているという我々の見解と、検索+回答+チャット+創造を一つの体験にまとめるという独自の価値提案の検証であると考えています」と、Mehdi氏は述べている。
Microsoftは、数字が伸びたことに加え、より多くの人がより多くの検索を行うようになり、エンゲージメントが高まっていることも伝えている。BingのチャットAIが新機能として追加されたことで、Edgeの使用率が向上したことが大きいようだ。また、Prometheus AIモデルの導入により、Bingの検索結果がより適切なものになったため、人々はより多くの検索エンジンを利用・もしくは試しているとしている。Windows 10/11のデフォルトブラウザであるChromiumベースのEdgeも、過去7四半期でかなりの成長を見せ、Microsoftの検索エンジンの試用と採用に貢献している。
また、Bingのプレビューユーザーの約3分の1が、毎日チャットAIを利用して問い合わせをしていることも報告されている。平均すると、1セッションあたり3回のチャットが行われており、新しいBingを導入してから4,500万回以上のチャットが行われているという。さらに、全チャットセッションの15%で、人々はBingを使って新しいコンテンツを生み出しているようだ。BingのAIチャットボットがモバイルに登場したことで、検索エンジンの人気も新たなレベルに達し、デイリーアクティブユーザーが利用開始前の6倍に増加しているという。
しかし、StatCounterによると、Bingの市場シェアは3%未満であり、現在90%を超えるGoogleのシェアを大きく奪うまでには長い道のりが待っている。ChatGPTの取り組みがGoogleの屋台骨を揺るがした一方で、Microsoft自身もAIチャットボットに関する独自の問題に直面しており、対策が求められる。
Source: StatCounter Global Stats – Search Engine Market Share
Source
- Microsoft Bing Blogs: The New Bing and Edge – Progress from Our First Month
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