Microsoftは、Windows Insider Programに第4のチャンネル「Canary Channel」を追加する事を発表した。このCanary Channelでは、よりテスト期間が必要なWindowsの変更点を取り上げ、構築後すぐに利用できるようにする予定だという。さらに、同社はDev Channelを「再起動」し、新機能に焦点を当てることも合わせて発表している。
Canary Channelは、25000シリーズの中で最も高いビルド番号を持ち、Insidersに送られる前にほとんどドキュメントが公開されていない「ホットオフザプレス」のビルドを特集することを提案している。
Canaryは後述するように、これまでのDev Channelを置き換えつつ、更にスピード感のあるテストが行えるようになったもののようだ。MicrosoftのラボでビルドされたばかりのWindowsのバージョンをプレビューするように設計されており、リリースは現在のDev Channelよりも頻繁になるが、結果として安定性も低くなる。「これらのビルドには、PCを正しく使用できなくなったり、まれにWindowsの再インストールが必要になるような大きな問題が含まれている可能性があります」と、Windows Insiderの責任者Amanda Langowski氏は投稿において注意を促している。
Microsoftは本日、現在のDev Channelのインサイダーを自動的にCanaryに移行させるが、「Canary Channelに移行したインサイダーは、この移行に関する通知をOS内と電子メールで受け取り、選択すれば別のチャンネルを選ぶためのクリーンインストールの手順を踏むことができる」とのことだ。
Windowsカーネルや新しいAPIへの新鮮な変更をテストする準備ができていない場合は、自動的に切り替えられる前に今すぐ移動する必要がある。
今回の変更によって、Microsoftが将来のWindowsの変更をプレビューするために使用する4つのInsiderテストリングが存在することになる。
- Canary Channel – 開発サイクル初期の、最新のプラットフォームの変更が含まれている。ビルドは不安定な場合があり、高度な技術を持つユーザー向けに設計されている。
- Dev Channel – 新機能を含む最新のWindows 11プレビュー ビルドが含まれる。ビルドは安定性が低く、荒削りな部分があり、愛好家向けに設計されている。
- Beta Channel – Dev Channelよりも安定した Windows 11 ビルドが含まれている。ビルドには、Microsoftによって検証された更新があり、アーリーアダプター向けに設計されている。
- Release Preview Channel – 一般にリリースされようとしている修正と新機能のプレビューが含まれている。ビルドは安定性が高く、商用ユーザー向けに設計されており、これから展開される変更をプレビューしたり、一般に公開される前にWindowsの新バージョンにアクセスしたりすることが出来る。
さらに、MicrosoftはDev、Beta、Release Previewの各チャンネルのすべてのフライトでブログ記事を公開しているが、Canaryの一部フライトでは、新機能がある場合にのみブログ記事を公開することにしている。Canary Channelで公開された機能がリリースされない、あるいはWindowsのいくつかのバージョンでリリースされない可能性もあるという。
MicrosoftはDev Channelの変更を「リブート」と呼び、「ほとんどのインサイダー」が参加することを提案している。Canaryが登場したことでDevはよりBetaに近い位置に変更され、新機能の多くもCanaryでのテストを経て安定性が増した上でDev Channelに登場するようだ。とはいえ、Windowsでリリースされる前の新機能を見たいInsiderのための階層であることに変わりはない。
Source
- Windows Blog: What’s coming for the Windows Insider Program in 2023
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