Microsoftは、Microsoft 365向けのAIアシスタント「Copilot」の価格設定を発表した。
価格設定は強気な物で、Microsoft 365 E3、E5、Business Standard、およびBusiness Premiumのユーザー向けには、1ユーザーあたり月額30ドルで提供されるとのことだ。Copilotの個人ユーザー向け価格や利用可能時期についてはまだ発表していない。
3月に発表されたMicrosoft 365 Copilotは、同社が描く未来の仕事像を体現したものだ。OpenAIのGPT-4を搭載したこのツール群では、自然言語のテキストプロンプトを使ってOfficeコンテンツを生成できる。例えば、PowerPointにWord文書を基にしたプレゼンテーションの作成を依頼したり、スプレッドシートデータから企画書を作成したり、Outlookで電子メールを要約して回答案を作成したりすることができる。「Copilotは、文書、電子メール、カレンダー、チャット、ミーティング、連絡先などのビジネスデータを基に回答を作成し、それらを今いるミーティング、トピックについて交わした電子メール、先週のチャットなどの作業コンテキストと組み合わせることで、質問に対してより豊かで適切、かつ実用的な回答を提供します」と、MicrosoftのChief Communications OfficerであるFrank X. Shaw氏は本日の発表で述べている。
Bing Chat Enterprise
さらにMicrosoftは、機密性の高いビジネスデータを扱うための、より高いセキュリティと安心感を備えたAIチャットボットのプライバシー重視バージョンである「Bing Chat Enterprise」を発表した。
「企業向けに構築されていないAIツールを使用することは、機密性の高いビジネスデータを不用意に危険にさらすことになる」と、Microsoftはブログ投稿の中で述べているが、Bing Chat Enterpriseは、こうした懸念に対するMicrosoftの回答だ。ビジネス・ユーザーがこのサービスにアクセスしても、「チャット・データは保存されない」し、そのデータはAIモデルの訓練には使われないという。「Microsoftはアイズオンアクセスをしない、つまり誰もあなたのデータを見ることができない」と同社は言い、このサービスは “商用データ保護”を提供すると付け加えた。この点は、MicrosoftのBingチャットボットとは異なる。Bingチャットボットは、「不適切な行動に対応し、監視する」ために、「Bingと共有されたプロンプトの自動レビューと手動レビューの両方」を使用しているのだ。MicrosoftのBingチャットボットは、OpenAIのGPT-4モデルに基づいて構築されている。
それ以外は、Bing Chat EnterpriseはBing Chatと同様のユーザー体験を提供するようだ。Bing Chat Enterpriseは、図表や画像を含む視覚的な回答だけでなく、引用による回答も提供する。既存のMicrosoft 365 E3、E5、Business Standard、Business Premiumのサブスクリプションでは無料で利用でき、将来的には1ユーザーあたり月額5ドルの単独サブスクリプションも販売する予定だ。
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