大手テック企業は、あらゆるものに生成AIを投入することに躍起だ。新たな取り組みとしてMetaは、広告主向けに、FacebookやInstagram広告の様々なコピーの生成、テキストプロンプトによる背景生成、画像トリミングを支援する「AI Sandbox」を発表し、この流れに加わるようだ。
AI Sandboxの機能には、広告の核となる伝えたいメッセージの意味を変えずに、様々なバリエーションのコピーを生成出来る機能「テキストバリエーション」や、キャンペーン用のさまざまなアセットを簡単に作成することが出来る「背景生成機能」、そして、画像のトリミング機能は、ソーシャルポスト、ストーリー、リールなどのショートビデオなど、さまざまなメディア向けに異なるアスペクト比のビジュアルを作成できる「イメージアウトクロッピング」が含まれる。
Metaは現在、少数の広告主とともにフィードバックを集めており、7月から徐々に多くの広告主へのアクセスを拡大し、今年後半にはこれらの機能の一部を自社製品に追加する予定だ。
Metaはまた、手動キャンペーンをワンクリックでAdvantage+ショッピングに切り替える機能、カタログ広告でのビデオクリエイティブの使用、パフォーマンス比較の展開、Advantage+オーディエンスユーザーが広告を見る人をガイドするための提案としてオーディエンス入力を使用できるなど、新しいMeta Advantage機能をリリースした。同社はインフラに数十億ドルを投資しており、広告のAI能力構築に専念する部分が増えている。生成AIを統合した製品の構築は、コンピューティング能力への投資を増やすことも意味する。
AIのモデリングを進化させる継続的な取り組みの一環として、Metaは広告システムに、より大きく、より複雑なモデルを実装した。これにより、粒度の細かいデータへのアクセスが制限されている場合でも、パフォーマンスと計測の向上につながる。
例えば、以前はInstagramにおいて、ストーリー広告のクリックを最適化するためには、リール広告のコンバージョンや売上を最適化するのとは別のモデルが必要だった。しかし、すべてのサーフェス(フィード、ストーリー、エクスプローラー、リール)を最適化する、より高度なAIモデリングの開発により、Metaは複数のサーフェスに同時に学習内容を転送することができ、広告主のコンバージョン向上や人々が見る広告の質の向上に貢献するのだ。
Metaは2023年第1四半期に市場予想を上回る3四半期ぶりに前年同期比の売上増を記録し、好調な四半期決算を報告した。MetaはさまざまなAIツールに取り組み始めたものの、同社の社名の由来でもあるメタバース開発には引き続きコミットしていると言及した。
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