MediaTek は、先月の「Dimensity 9200」チップセットの発表に続き、新しいモバイルチップセット「Dimensity 8200」を発表した。命名規則からすると、Dimensity 8200は、先月発売されたDimensity 9200に続くものだが、中身はかなり異なるものになっている。どちらかと言えば、今年3月に発売されたDimensity 8000と8100の流れを汲む物のようだ。
まず始めに、Dimensity 8200は、Dimensity 9200のように新たなコアが採用される形での世代交代は行われておらず、設計は8000や8100と同様に、ArmのCortex A78およびA55コアによる設計が採用されている。
では何が変わったのか?目立った改良点として、Dimensity 8200はTSMCの5nmプロセスから4nmプロセスへと移行されたことだろう。これにより、クロック周波数が最高3.1GHz(Dimensity 8100は最高2.75GHz)へと上昇し、パフォーマンスアップが行われている。
CPU | Arm Cortex A78 @ 3.1GHz x 1 A78 @ 3GHz x 3 A55 @ 2GHz x 4 4MB L3キャッシュ |
GPU | Arm Mali-G610 MC6 |
AI | MediaTek APU 580 |
カメラ | Imagiq 785 (320MPシングルショット, 14-bit HDR, トリプルカメラサポート, 多重露光によるHDRビデオキャプチャ) |
接続 | Wi-Fi 6E 2×2, Bluetooth 5.3, 3GPP R16 Modem (3CA 200MHz, sub-6GHz 5G) |
メモリ | LPDDR5クアッドチャネル UFS 3.1 |
ディスプレイサポート | MiraVision 785 (180Hz @ 1080p+, 120Hz @ 1440p, 4K60 video capture, 4K AV1 decode) |
製造プロセス | TSMC N4 (4nm) |
Imagiq 785ビデオプロセッサーを搭載し、最大320メガピクセルレンズまたは3つのカメラによる14ビットHDRビデオの同時撮影に対応するほか、デュアルカメラでのビデオ撮影時に瞬時にフォーカストラッキングとより自然なマルチレイヤーの被写界深度効果を実現し、AIにより低照度環境でのディテール撮影を支援する動画モード撮影にも対応している。
その他、Bluetooth LE Audioとワイヤレスステレオ同期再生、2CCから3CCへのアグリゲーション、異なるカメラの多重露光によるHDRビデオキャプチャのサポート、レイトレーシングを軽快にこなすとされるVulkan SDKなど、映像面が強化された。
サブ6GHz帯の5G接続をサポートし、3GPP Release16の設計基準に準拠した3フェーズキャリアアグリゲーションをサポートするが、ミリ波(mmWave)接続帯のサポートはない。
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