The Vergeが実施したM1 Ultraのベンチマークテストによると、実際の性能ではM1 UltraはNVIDIAのRTX3090を上回っていないことが明らかになった。
M1 Ultraの発表において、Appleは以下のチャートを示しながら「ハイエンドのディスクリートGPUを上回るパフォーマンスを示した」と語っていた。
だが、よく見ると縦軸のラベルは「相対的なパフォーマンス」と記されており、この「相対的なパフォーマンス」をどのように計算したのか、そのテストの詳細については一切触れていなかった。
Mac Studioが人々の手元に届くようになり、それぞれがベンチマークテストを行うことが出来るようになって明らかになったのは、実際にはM1 UltraはハイエンドのディスクリートGPUである「RTX3090」には性能面で及ばないということだ。
Appleのグラフは、「相対的なパフォーマンス」での比較とされているが、これは限られた電力レベルでの比較になっており、当然のことながらそのチップがフルパワーで稼働している場合はこの限りではない。
以下にThe VergeがGeekbench 5を実際に実施したテスト結果のグラフを転載する。
実際にGeekbench 5のスコアをご覧頂ければ分かると思うが、M1 UltraのOpenCLスコアはRTX3090の半分以下だ。
これを考慮すると、Appleが提示したグラフの隠された部分については以下の通りになるだろう。
なぜAppleが特定の部分だけを切り抜いてグラフを作成したのか。それは、恐らく印象操作の一環だと思われるが、誤解を招く表現であったことは疑いようもない。
そもそもの、「相対的なパフォーマンス」の算出方法も、一体どのような計算なのかも全く不明である。「ベンチマークスコア」と書かなかった所からも、何らかの意図があったのだろうと思われる。
ただ、それでも増大化の一途をたどるNVIDIAのGPUに対して、省電力を維持しながらパフォーマンスを劇的に引き上げることが出来たというAppleの技術力は確かに賞賛に値する物だろう。
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