OpenAIは、人気AIチャットボット「ChatGPT」の試験的な有料サブスクリプションプラン「ChatGPT Plus」を、本日より米国で提供開始したことを発表した。月額20ドルで、優先アクセス、応答時間の短縮、新機能や改良に優先的にアクセス出来るなどのメリットが得られるという。
ChatGPTの無料での利用は、今後も継続される予定とのこと。OpenAIは無料アクセスを提供するための資金確保として有料サブスクリプションプランを開始したことを示唆している。
ChatGPT Plusについては、現時点では米国のユーザーのみが利用可能だが、OpenAIは、今後数ヶ月のうちにウェイティングリストからの招待プロセスを開始し、Plusを「すぐに」他の国や地域に拡大することを検討していると述べている。
「ChatGPTを調査プレビューとして開始したため、システムの長所と短所についてさらに学び、ユーザーからのフィードバックを収集して、その制限を改善することができました。」と、OpenAIはブログ投稿で述べ、ユーザーのフィードバックとニーズに基づいて、ChatGPTサービスの改善と拡張を計画していると述べている。
また、ChatGPT APIのウェイティングリストを開始すること、有料サブスクリプションプランについては、より低価格なプランから、ビジネス向けのプラン、データパックオプションの提供も検討していることを明らかにした。
OpenAIは、1月上旬にChatGPTの有料プラン立ち上げについて、「ChatGPTの収益化について考え始めている」と発表し、「ChatGPT Professional」プランの価格と機能の可能性について概説し、ウェイトリストを公開していた。その後、数週間前に、数人のChatGPTユーザーが、月額42ドルのプロ層へのアクセスを許可されたと報告していた。これは一般公開前のテスト段階での施策だったのかどうかは今となっては不明だが、今回月額20ドルという“低価格”で利用可能なことが明らかになった。
ChatGPTは、12月初旬の時点で100万人以上のユーザーを抱えており、記録的な成長を遂げている。しかし、このサービスの運営には莫大なコストがかかるとされており、OpenAIの共同設立者兼CEOのSam Altman氏によると、ChatGPTの運営費は「目玉が飛び出るほど」高く、1チャットあたり数セントの総計算コストになるという。
OpenAIは、Microsoftから数十億ドルの投資を受けた後、ChatGPTのような製品で利益を出すことを迫られている。OpenAIは2023年に2億ドルの利益を見込んでいるが、これまでに投資された10億ドル以上に比べれば微々たるものだ。
Microsoftは今後数週間のうちに、OpenAIのテキスト生成技術をBingに組み込んで、検索エンジンのGoogleに対する競争力を高めようとしている。これとは別に、OpenAIは将来、モバイル用のChatGPTアプリの導入を計画しているという。
Source
- OpenAI: Introducing ChatGPT Plus
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