先日、Intelの次期Raptor Lake世代のフラグシップCPU「Core i9-13900K」のQS(Qualification Sample)が出回り、その驚異的な性能の一端がベンチマークテストにより明らかになったが、今回新たにミドルクラスの「Core i5-13600K」の量産前サンプルのベンチマークテストが、リーカーのEnthusiastic Citizen氏(以下、ECSM)により公開された。
マルチコアテストでは最大80%アップの大幅性能向上が実現か
ECSM氏が入手したサンプルは、ES3(Engineering Sample 3)と呼ばれ、QSと同じ周波数で動作するようになっているとのことだ。
このプロセッサは、QSサンプルの仕様をより反映させるために、カスタムクロック構成でテストされている。ES3のPコア(高性能コア)は5.1/4.9GHzで動作し、Eコア(高効率コア)は3.9GHzに設定されているとされる。ちなみにQSでは、これらの周波数はもう少し高く設定されている。ECSM氏は、すべてのPerformanceコアを5.1GHzに設定し、Efficientコアのクロックを4.0GHzに設定してプロセッサをテストしたとのことだ。
コア数だけでも、i5-13600Kは、6つのPコアと8つのEコア、合計14コア、20スレッドとなっており、現行モデルのCore i5-12600Kが搭載する10コア、16スレッドよりもアップグレードされていることがお分かりになるだろう。
なお、12600Kはブーストパワー制限(PL2)が150Wに設定されているが、13600Kはこのレベルが引き上げられるとのことだ(228Wという噂もある)。実際のテストでは、CPUのパッケージ電力は最大176Wに達したが、ECSM氏は最終的な量産機では160Wに最適化される可能性があると見ている。CPU電圧は1.31Vとされる。
13600K QS(ES3 OCエミュレート版、ES3実周波数:P 5.1G/4.9G、E 3.9G)、全コアターボクロックは最大5.1G、Eコア 4G、6P+8Eコア、合計20スレッドです。
こちらの消費電力は173W 1.31Vと、まだまだ最適化の余地があり、おそらく正式版では160W程度に最適化されると思われます。
Raptor Lakeでの強化点は4つ確認出来ます。
1. 周波数の増加
2. L2容量
3. L3速度
4. 小型コアの数
ECSM_Official
性能面では、i5-13600KはシングルコアのCPU-Zベンチマークで830点、マルチコアで10031点を記録している。それぞれ768点、5590点(つまり+8%、+79%)の12600Kに対して、マルチコアの性能が大きく向上していることになる。
Cinebnech R23では、i5-13600Kはシングルコアテストで1387点、マルチコアで24420点をマークしている。マルチコアでは40%の向上、シングルコアでは26%のダウングレードとなる。シングルコアのパフォーマンスが低い問題については、Z790のBIOSの問題か、EVQSのバグが考えられるとのことだ。
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