RedGamingTechによって、IntelのArc GPUロードマップがリークされた。
新たにリークされた2枚のスライドでは、2024年Q3までのIntel ArcデスクトップGPUロードマップと、コードネームBattlemageファミリーのグラフィックスプロセッサに関する同社のプランが明らかになっている。RedGamingTechが公開したスライドが正しければ、次世代Xe2-HPGマイクロアーキテクチャをベースにしたIntelのデスクトップグラフィックプロセッサファミリーは、異なるレベルのパフォーマンスを提供するように設計された2つのユニットを含むことになる。
IntelのXe2-HPGマイクロアーキテクチャを採用したArc Battlemageファミリーのデスクトップグラフィックプロセッサは、同社のAlchemistのラインアップに似ているとのことだ。BMG-G10とBMG-G21の2つのGPUを搭載し、225W未満と150W未満の消費電力をターゲットにするが、今回はエンスージアストグレードの市場セグメントも狙っているとのこと。スライドによると、Intelは2024年第2四半期にハイエンドのBMG-G10グラフィックスプロセッサを展開し、その後にメインストリームGPUのBMG-G21を展開する予定だ。どちらも最高のGPUとしてデビューさせるようだ。
IntelのArc Battlemage GPUの電力目標は、Intelが最近明らかにした、AMDやNVIDIAが占める超ハイエンド市場セグメントを狙うのではなく、比較的低電力ながら高速なグラフィックスカード向けのGPUを構築する計画に対応している。とはいえ、それもこれも憶測の域を出ない。
エンスージアストとパフォーマンス市場セグメントに対応するために、IntelはXe2-HPGマイクロアーキテクチャを大幅に刷新する。これまでの情報では、新しいマイクロアーキテクチャは、改善されたレイトレーシング性能、新しい圧縮技術をサポートする次世代メモリサブシステム、新しい機械学習レンダリング技術を提供することになる。スライドの記述は曖昧だが、Xe2-HPGやArc Battlemageから1年も経つので、これは想定内だろう。
RedGamingTechが公開したスライドは、2024年第3四半期までのIntelの計画をカバーしているが、日付は2022年第3四半期となっており、計画は急速に変化する傾向があるので、この時点でかなり古いものであることが分かる。2022年第3四半期ということは、各種Arc Alchemistグラフィックスカードの実際の米国での発売よりも前のものである可能性が高く、この6ヶ月間で多くのことが変化している可能性が高い。
ただ、Intelが2023年後半に新しい「Alchemist+」ACM+ G20とACM+ G21グラフィックスプロセッサでArc Alchemistラインアップを更新する予定(または少なくとも計画)であるらしいことは興味深い。というのも、2023年後半にはAMDとNvidiaの両社が次世代エントリーレベルおよびメインストリームGPUを発表し、IntelのArc Alchemistを置き去りにする可能性が高く、Alchemist+ラインアップの刷新に巨額の投資をすることは得策とは言えないからだ。その代わりに、エンジニアリングやその他のリソースは、Battlemage を前進させるために使われるかもしれない。
さらに、企業は、性能を顕著に向上させるか、より高い歩留まりと周波数の可能性を提供する GPU の再回転バージョンをベースとするリフレッシュ製品を導入する傾向がある。最新の GPU の再回転は非常に高価な作業であるため、チップ設計者は、統計的プロセス制御 (SPC) によって歩留まりを向上させ、性能変動を低減する継続的プロセス改善 (CPI) を利用することになるが、これはかなり安価であることから、この方法が採用されている。CPIやSPCによる改善を施したGPUは、別製品として発売されないことがほとんどである。一方、IntelのACM+ G20とACM+ G21は、新しいチップのようだ。
いずれにせよ、公開されたスライドから、2022年第3四半期にIntelがBattlemageのラインナップを2024年前半にリリースするつもりであったことが確認された。同社が今もその時期にこれらのパーツを展開するつもりなのか、それとも今は前倒ししている可能性があるのかはわからない。この非公式情報は、せいぜい2022年半ばにIntelが何を考えていたかのスナップショットを提供する程度だ。Arc GPUのイテレーションを続け、専用グラフィックスカード分野にさらなる競争をもたらすことができればいいのだが、実際どうなることだろうか。
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