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H3ロケット打ち上げ失敗、第2段エンジンが着火せず破壊命令が下る

H3ロケット初号機は日本時間午前10時37分に打ち上げられたが、第2段エンジンの着火が確認できず計画したミッションを達成できる見込みがないとして、破壊命令が出された。ロケットには、陸域観測技術衛星3号(ALOS-3)(通称:だいち3号)が搭載されていた。この衛星は、日本やその他の地域を、幅70kmの短冊状に、0.8mのシャープな解像度で撮影するよう設計されていた。

JAXAと三菱重工業の共同開発による10年越しの開発だったが、残念ながら打ち上げ失敗となった。これに先立ち、ロケットの強力なLE-9液体水素・液体酸素エンジンの準備に問題があり、最初の打ち上げが延期になっていた。

H3は、各ミッションで使用可能な2つのペイロードフェアリングの長さに応じて、国産ロケットとして最大となる57mまたは63mの高さとなる。このロケットは、高さ約500kmの太陽同期軌道に「4トン以上」、静止トランスファー軌道に「6.5トン以上」を運搬することができる性能を有している。

今回失敗したバージョン(H3-22)は、2つの固体推進剤サイドブースターを搭載していたが、最大でブースター4つを束ねて輸送能力を高めることが可能なように設計されている。また、月曜日のテストフライトではLE-9エンジンを2基使用したが、より高性能なロケットではLE-9を3基搭載している。

新型ロケットは、2024年に最終飛行が予定されている日本の主力ロケット、H-IIAロケットに代わるものだ。

H3ロケットは、H-IIA / B ロケットと比較して、打ち上げ費用の削減、静止軌道打ち上げ能力の増強、打ち上げ時の安全性の向上、年間打ち上げ可能回数の増加を同時に達成して、宇宙開発における日本の自立性確保と同時に、商業受注で国際競争力のあるロケットを実現させるために開発されている。

また、年間打ち上げ可能回数の増加による産業力の維持、新規ロケット開発機会の提供による技術力の維持、老朽システムの更新も開発の目的だ。

JAXAでは、2023年中にさらに6回のH3打上げを予定しており、その後も多くのH3打上げを予定している。

今回失敗となってしまったが、最近の他国の動向はH3にチャンスを与えている状況だ。ロシアのロケットがこの市場から姿を消したことで、競合する欧州のロケットが存在しないことと相まって、これまで商業市場には存在しなかった日本のロケットに新たな可能性が生まれているのだ。

だが、この失敗自体はJAXA、三菱、そして打ち上げ顧客にとって痛手である事には変わりない。JAXA関係者は、テレメトリの解析が完了次第、失敗に関する情報を提供すると約束している。

またこの打ち上げ失敗を受けて、文部科学大臣は宇宙航空研究開発機構 (JAXA)とともに原因を究明する対策本部を設置した。

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