Googleが、検索アルゴリズムのトレーニング・品質評価を担当するオーストラリアのAppen社との契約を打ち切る事が明らかになった。決定は、Googleの「戦略的検討プロセス」に基づく物であり、Googleの事前の通知なく3月19日に契約終了が行われる事が通知されたという。これはAppenの投資家向け声明で明らかになった。Appenによると、Googleとの契約は8,280万ドルをもたらし、収益の26%を占めていたという。
Appenは、Googleのサードパーティ検索品質評価者と多くの契約を行っていた。Google の品質評価者は、Google 検索結果の品質を評価する。品質評価者は検索結果に直接影響を与えることはなく、Google 検索で特定のサイトを格下げしたり格上げしたりすることはできないが、Google検索を利用する際に、どのようなコンテンツが人々の役に立つかについての重要な考察を共有するためのデータを提供するものだ。
Googleは以前16,000人の検索品質評価者がいると明らかにしているが、今回Appenの発表から、そのうちの少なくない数の評価者がGoogleの契約から外れることになる。Googleの親会社であるAlphabetに雇用されている1,500人の労働者による労働組合Alphabet Workers Unionの声明によると、この決定は、最終的に2,000人以上のAlphabetの下請け労働者に影響を与えるとのことだ。
この報道に対しGoogleの広報担当者はSearch Engine Landに向けた声明で、Appenの契約打ち切りは「Alphabet全体のサプライヤーとのパートナーシップの多くを評価・調整し、ベンダー業務を可能な限り効率化するための継続的な取り組みの一環」であり、他の格付け会社との協力は継続すると述べている。
Googleは、1年以上前からベンダーとこのような再編に取り組んできたとしており、Appenとの契約を解除しても、同社の製品やサービスに影響はないと述べている。また、品質評価や製品の使用感に関する外部からのフィードバックを提供するために、他のいくつかのサプライヤーと協力していることを確認した。
ただし、Alphabet Workers Unionは以下のようにも述べている:「これらの労働者は、Googleの主力製品である検索結果とBard AIの安全性と機能性を維持するために重要なサポートを提供している」。
とはいえ、先日ドイツの研究者が発表した調査結果によると、AIが生成したコンテンツが急増するにつれてGoogleの検索結果が悪化しているという事実は、Googleにとってあまり良い傾向とは言えないだろう。
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