Google、PCゲームの拡大やゲーム内“没入型広告”などの新たな取り組みを共有

masapoco
投稿日 2024年3月13日 10:24
play games pc open beta redesign

Googleはゲームストリーミング市場からは撤退したかもしれないが、まだゲームへの夢は諦めていない。2022年にGoogle Play Games for PCを立ち上げ、Androidデバイスによる手元で楽しむゲームから、デスクトップ領域にまでその裾野を広げる動きを始めた。それからおよそ2年後、同社は毎年恒例のGames Developer Summitで、そのカタログを拡大し、PCゲームへの挑戦を加速している事を明らかにした。

すでにWindowsネイティブのゲームをPCのPlay Gamesからインストールしてプレイすることができるが、これはGoogleが協力しているパートナーの厳選されたセレクションに限られる。これは、『Lineage 2M』、『オーディン:ヴァルハラ・ライジング』、『原神』、『Dragonheir』といったタイトルだ。Googleは、興味を持つすべての開発者にネイティブゲームのパブリッシングを開放することで、ネイティブゲームの数を増やしたいと考えている。同社は「今年」以降のスケジュールを発表していないが、開発者へのアピールを続けている。

SteamやEpicのような既存のプラットフォームからネイティブPCゲームを入手することは簡単だが、GoogleはGoogleアカウントとの緊密な統合でユーザーにアプローチしようとしている。メリットとしては、Playストアの支払い方法とクレジットを利用できるようになり、PCでPlay Passのコンテンツにアクセスできるようになる。さらに、モバイルとデスクトップのプラットフォーム間で、より緊密な統合が可能になる事などが挙げられる。

広告がゲームの一部に

Googleは、モバイルデバイスに関連する発表もいくつか行っている。まず第一に、GoogleのAdMob広告が、新しい没入型ゲーム内広告によって、ゲームにより不可欠な一部となる可能性がある。Googleによると、「パブリッシャーはゲーム内の広告体験を再構築し、ゲーム環境に自然に溶け込む広告を表示できるようになる。ゲームのジャンルを問わず、休憩時間やレベル進行など、配置の機会も豊富です」とのことだ。

これは、広告コンテンツがフルスクリーンの余分なセクションや下のバーではなく、ゲーム自体のカスタムコンテナ内に動的に配置できることを意味する。Googleが指摘しているように、近々、一部のゲームで広告が表示されるようになるかもしれない:「没入型ゲーム内広告は、クローズドベータ版ではAdMobを通じて利用可能です。APPS、NewStory、Supercent、Unico Studioなどのデベロッパーは、ゲーム内でこの新しい広告フォーマットを積極的に試しています」と、Googleは述べている。

進行の同期機能が向上

Google Play Gamesの大きな利点のひとつは、実績やゲーム内の進行状況、カスタマイズオプションをクラウドに保存できることだ。すべてがうまくいけば、ゲーム中にデバイスを切り替えるのが簡単になる。しかしバックグラウンドでは、開発者が基盤となるPlay Games Services(PGS)を実装するのは必ずしも容易ではない。

Googleは今後、開発者がPGSを統合するためにデータベースを変更する必要はなく、ゲーム内のプロフィールとGoogleのプロフィールの関連付けを開発者自身が保存する必要もなくなると発表した。Googleはまた、開発者は “プロフィールのないユーザーも含め、PGS経由でユーザーのサインイン情報の自動同期を開始できる “と述べている。

Play Passにゲーム内オファーが追加される

Googleは更に、Play Passの小さな変更も発表した。月額5ドルのサブスクリプションで、EA Sports FC Mobile、Mobile Legends、Monopoly Go、Robloxといった大手ゲームをはじめ、いくつかのゲーム内キャンペーンや割引を利用できるようになるという。

Playストアでは、Googleがゲームの最新アップデートを告知するようになった。本日より、Playストアのゲームタブとその一覧ページで、いくつかの人気ゲームの関連YouTube動画を閲覧することが出来る様になった。

今回のGoogleの動きはどれも既存のエコシステムを改善するものではあるが、同社がまだゲームへの働きかけを続け、更に力を入れていることが伝わる内容でもある。特に“没入型ゲーム内広告”は、開発者、ユーザー双方にとって大きな変化をもたらす新たな動きとなりそうだ。


Sources



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