Googleは、MacBookのバッテリー持続時間を向上させ、1回の充電で使用できる時間を延長するChromeウェブブラウザの変更をいくつか発表した。メモリ圧縮やJavaScriptタイマーなどのシステムを最適化することで、MacBookユーザーはChromeによるウェブブラウジングやYouTubeビデオの視聴をより長時間行えるようになり、MacBook Pro 13(M2、2022)を使ったテストでは、Webブラウジングで17時間、YouTubeでのビデオ再生で18時間を達成したとのことだ。
GoogleがMacでのChromeのバッテリー消費を最適化している理由は、Macユーザーの多くが感じている事実として、MacではSafariの方がはるかに性能が良く、実際にSafariを使うユーザーが多い事に起因するだろう。
Chromeの最新の改良は、IntelベースのMacbookのような古いAppleのハードウェアを使用している人にも感じられるという。
今回のChromeブラウザ最適化の概要
Googleは、macOS向けChromeの最新バージョンでは、エネルギー消費の最適化施策を「大量に」導入したと述べている。
Googleのエンジニアは、多くのiframeが数秒しか生きられないことに気づき、これにより、ガベージコレクションとメモリ圧縮を微調整してメモリ使用量を減らし、エネルギー消費量を削減することができたとのことだ。
2つ目は、JavaScriptのタイマーを調整し、CPUコアを起動する回数を減らすことで、Mac端末の消費電力を削減することを行った。
不要になった内部タイマーを完全にキャンセルし、CPUをアイドル状態にすることで、以前のChromeバージョンでは入ることのなかったモードを実現しているという。
第三に、Googleのエンジニアは、同じキーでより頻繁にアクセスされるデータ構造のアクセスパターンを最適化し、不必要な繰り返しを排除し、パフォーマンスを効率化した。
最後に、最新のMac版Chromeではインテリジェントな再描画除去システムを搭載し、目に見えるインパクトのない回避可能な再描画を早期に検出し、回避することができるようになった。
「我々はボットを使って実際のサイトでナビゲーションを行い、画面上のピクセルに影響を与えないDocument Object Model(DOM)の変更パターンを特定しました。」「それらを早期に検出し、不要なスタイル、レイアウト、ペイント、ラスター、GPUのステップをバイパスするようにChromeを変更しました。」とGoogleは説明している
同様の再描画回避システムは、Chromeのユーザーインターフェイス要素に実装され、Macデバイスのエネルギー消費を削減し、バッテリーの寿命を延長している。
Googleによると、これらの最適化はChromeの消費電力強化に向けた取り組みの始まりに過ぎず、2023年以降もさらなる改善を予定しているとのことだ。
Source
- Chromium Blog: Do more with Chrome on a single charge on MacBooks
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