サウジアラビアは原油依存から脱却し、クリーンエネルギーや観光業に軸足を移すべく、野心的な都市開発プロジェクト「NEOM」を進めている。既に、全長170kmにも及ぶ巨大な高層都市「THE LINE」が発表されたり、2029年のアジア冬季競技大会を砂漠で行うべく施設の建設計画が発表されているが、他の計画の進捗が気になる中、新たに「Epicon」と呼ばれる高級観光地の建設計画を発表した。
NEOMのニュースリリースによれば、「アカバ湾に面したEpiconは ホスピタリティと建築の新たな基準を打ち立てることを目指している」とのことだ。
アカバ湾に面して建つEpiconは、NEOMの砂漠の広がりから姿を現し、地平線に輝く蜃気楼のようにデザインされる。高さ225メートルと275メートルの2つの未来的なタワーで構成される。
少し歩いたところにあるEpiconリゾートには、さらに120の客室と45のビーチフロントヴィラがあり、静寂と寛ぎのシームレスな融合を実現する。
地平線に広がる未来的なオアシス
高名な建築スタジオ10Designによって設計されたタワーは、屋外プールやその他の共用スペースがある水平レベルで相互接続された未来的で美的なデザインを誇っている。このデザインは、NEOMの砂漠地帯におけるエコロジカル・フットプリントを最小限に抑えつつ、視覚的な魅力を高めることが期待されている。
チームは、このプロジェクトが未来への入り口であり、現実逃避の場となることを想定している。Epiconは、それを高いラグジュアリーの中で実現することで、ゲストや居住者をビーチクラブでくつろいだり、スパでオーダーメイドのウェルネス・トリートメントを堪能したり、自然環境を探検したり、さまざまなウォータースポーツに参加したりする事も想定しているようだ。
より遠大な目標
NEOMの新事業は、自然の渓谷に囲まれた持続可能な観光地であるLeyjaの最近の発表に続くものだ。EpiconとLeyjaは、エコツーリズムというNEOMの広範な目標に大きく貢献し、豊富な体験とアクティビティで地域の提案を豊かにすることが期待されている。
NEOMがLINEなどのプロジェクトを含む10の地域を推進する中、人権問題に対する批判は根強く、これらの建築物を取り巻くユートピア的な物語に疑問を投げかけている。
サウジアラビアは、その開発プロジェクトと、サッカーやF1レースなど様々なスポーツイベントの開催で、観光客と視線を集め続けている。
Epiconは、没入的で人生を肯定するような体験を約束し、イノベーションの限界を押し広げるというNEOMのコミットメントを象徴している。実際にこれが完成するかどうかは他のNEOMプロジェクト同様未知数だが、発表だけで終わらないことを期待したい。
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