QualcommのPC向け「Snapdragon X Elite」チップの詳細スペックがリーク:12コア Oryon CPU、4.6TFLOPs GPU搭載

masapoco
投稿日 2023年10月24日 6:12
snapdragon x elite 930x620 1

Qualcommが今月末に発表すると見られ、既に同社から登場が予告されていた、Windows PC向けと見られる「Snapdragon X」シリーズチップの詳細がリークされた。新たな「Snapdragon X Elite」チップは、高性能のOryonコアと新しいグラフィック機能、そしてAI処理に重点を置いている。

ApplicationFrameHost iKOFOQoi98
(Image: Windows Report)

恐らくTSMCの4nmプロセスで製造されるこのチップは、新たなOryon CPUを採用する。CPUは12個の高性能コアを搭載し、ベースクロックは3.8GHzで、2つのコアはブーストクロック4.3GHzで駆動することが可能だ。メモリはLPDDR5xで、合計42MBのキャッシュと136GB/秒のメモリ帯域幅を持つ。この組み合わせは、Armベースの競合製品よりも50%優れたマルチスレッド性能を約束する。

生成AIの処理能力が今後のチップ性能のベンチマークの1つとなる事だろう。Snapdragon X Eliteチップはオンデバイスでの生成AI実行のためにゼロから構築されている。強力なヘキサゴンNPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)による生成AIの処理性能は、45 TOPS(1秒間に1兆回の演算)を実現するとのことだ。これは、前世代の8cx Gen3 SoCと比較して55%の向上とのことだ。

GPU性能に関してだが、Snapdragon X EliteのAdreno GPUは、おそらくFP32(単精度)演算で、4.6TFLOPsという驚異的な演算能力を発揮する予定だ。これは、AMD RDNA2アーキテクチャーをベースとするXboxシリーズSよりもさらに高い演算能力となる。前世代の8cx Gen3と同様、Adreno GPUもDirectX 12をサポートする。

ApplicationFrameHost EifbrqX7Q3
(Image: Windows Report)

メモリに関しては、このSoCは16ビット幅の最大8チャンネルをサポートするLPDDR5X-8533との互換性を提供する。これは最大帯域幅136GB/秒、最大64GBのメモリをサポートする容量に相当する。これは、前世代のLPDDR4x-4266仕様からのアップグレードとなる。接続オプションも強化され、新チップはWi-Fi 7とBluetooth 5.4仕様に対応し、現世代チップのWi-Fi 6とBluetooth 5.1機能からアップグレードされる。さらに、ビデオ・プロセッシング・ユニットが、8cx Gen3にはなかったAV1エンコーディングとデコーディングをサポートするようになったことも注目に値する。

Snapdragon X Eliteのスペック詳細

Snapdragon X Elite
CPUQualcomm® Oryon™ CPU
64-bitアーキテクチャ
12コア 最大 3.8 GHz
シングルおよびデュアルコア ブースト、最大 4.3 GHz
GPUQualcomm® Adreno™ GPU
最大 4.6 TFLOPs
API Support: DX12
メモリメモリタイプ: LPDDR5x
転送速度: 8533 MT/s
容量: 最大 64 GB
帯域幅: 136 GB/s
ビット幅: 16 ビット
チャネル数: 8
ストレージSD: SD v3.0
SSD/NVMe インターフェイス: NVMe SSD over PCIe Gen 4
UFS: UFS 4.0
ディスプレイディスプレイ プロセッシング ユニット (DPU) 名:
Qualcomm® Adreno™
DPU オンデバイスのディスプレイ解像度: eDP v1.4b、最大UHD120
HDR10
外部ディスプレイ解像度: DP v1.4 –
ディスプレイ 3 台、最大 UHD60 HDR10、ディスプレイ 2 台 5K60
VPUビデオ プロセッシング ユニット (VPU) 名:
Qualcomm® Adreno™ VPU
エンコード: 4K60 10 ビット エンコード – H.264、
HEVC (H.265)、AV1
デコード: 4K120 10 ビット デコード – H.264、
HEVC (H.265) )、VP9、AV1
同時実行: 4K60 デコード – H.264、
HEVC (H.265)、VP9、AV1 / 2x 4K30 エンコード –
H.264、HEVC (H.265)、AV1
カメラ画像信号プロセッサ:Qualcomm Spectra™ ISP
・デュアル 18 ビット ISP
・常時検知 ISP
・デュアル カメラ: 2x 36 MP
・シングル カメラ: 最大 64 MP
・ビデオ キャプチャ: 4K HDR
Wi-Fi/BluetoothWi-Fi/Bluetooth システム: Qualcomm® FastConnect™
7800 システム
世代: Wi-Fi 7、Wi-Fi 6E、Wi-Fi 6
標準: 802.11be、802.11ax、802.11ac、802.11n、
802.11g、802.11b、802.11スペクトル
帯域: 6 GHz、5 GHz、2.4 GHz
空間ストリーム: 最大 4
ピーク QAM: 4K QAM
機能: パスポイント、8×8 サウンディング、TDLS、Wi-Fi
QoS 管理、Wi-Fi 最適化接続、
Wi-Fi ロケーション、OFDMA (UL/DL)、Miracast、ターゲット
ウェイク タイム、Voice-Enterprise、MU-MIMO (UL/
DL)、マルチリンク オペレーション (MLO)、ハイバンド
同時 (HBS)
Bluetooth
仕様バージョン: Bluetooth 5.4
Bluetooth 接続テクノロジー: Bluetooth LE
M.2。インターフェース:WiFi M.2。PCIe Gen 3 上のカード
USBUSB仕様バージョン: USB 4.0
インターフェースタイプ: 3x USB-C
、3x USB4、2x USB3.2 Gen2、1x eUSB2

Sources



この記事が面白かったら是非シェアをお願いします!


  • snapdragon 2 min
    次の記事

    Qualcomm Snapdragon 8 Gen 3のフルスペックがリーク:生成AI処理専用チップの実力が明らかに

    2023年10月24日 6:35
  • 前の記事

    中国、とらえどころのない「ニュートリノ」を探す世界最大の水中望遠鏡を建設中

    2023年10月23日 18:46
    TRIDENT simulator 768x512 1

スポンサーリンク


この記事を書いた人
masapoco

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

おすすめ記事

  • openai

    OpenAI、15秒の音声サンプルから感情豊かで自然な音声を合成できる「Voice Engine」を発表

  • a04c35e8e555c1cc7ae1d6a5f3159856

    MicrosoftとOpenAI、1000億ドル以上をかけて超人的AI開発のためのスーパーコンピューター「Stargate」を開発する計画

  • Sam Altman TechCrunch SF 2019 Day 2 Oct 3 cropped cropped

    ベンチャーキャピタリスト、OpenAIのSam Altman氏を“誇大妄想的”と非難

  • google logo image

    Googleが非営利団体を対象に2000万ドルの資金を提供し生成AI活用を支援

  • Pixel 8 in Rose.max 936x936.format webp

    Google、方針を転換しPixel 8にもGemini NanoによるオンデバイスAI機能を搭載へ

今読まれている記事