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中国政府、NVIDIA GPUに対抗するCUDA互換GPUスタートアップに資金提供

2017年に設立された上海を拠点とするDenglin Technologyは、GPUを用いた高性能・汎用コンピューティングに特化していることで知られている。同社は、大規模な商業実装を達成した最初の中国国内GPU企業であるとしているが、最近同社が中国国家サイバースペース管理局と財務省が主導するベンチャー企業China Internet Investment Fundから資金を確保した事が明らかになった。

DenglinのGPU+テクノロジーは、「CUDA/OpenCLのようなプログラミングモデルと互換性のあるソフトウェア定義のオンチップヘテロジニアスコンピューティングアーキテクチャを提供する」と言われており、これはつまり米国からの規制で手に入りにくいNVIDIA GPUに対する強力な対抗策になり得る可能性がある。

Denglinの目標は、同社の主力製品であるAIコンピューティング・アクセラレーター「Goldwasser」の開発を進め、高性能GPGPU分野の米中技術ギャップを埋めることであり、エッジおよびクラウド・コンピューティング・アプリケーションにサービスを提供することである。

「Goldwasser」を含む製品群は、主にAIアプリケーション向けに設計されている。同社によると、Goldwasserは大規模な商用アプリケーションの実装に成功した初のエンタープライズ向け中国製GPUとのことだ。

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(Credit: Johg Peddie Research)

John Peddie Researchが報じているように、Goldwasser GPUの特筆すべき点は、デンリンのGPU+アーキテクチャであり、これはソフトウェア定義のオンチップ・ヘテロジニアス・コンピューティング技術を促進する。興味深いことに、Goldwasserは、NVIDIAのCUDAのようなプログラミングモデルと直接互換性があるとしている。したがって、政府からの資金提供は、NVIDIAのCUDAフレームワークをコンピューティングに活用するのに役立つ可能性がある。しかし、Denglin社がAI GPU市場におけるNVIDIAの優位性に挑戦できるほど競争力のあるシリコンを製造できるかどうかはまだわからないが、彼らがそのような野心を抱いていることは確かだ。

Denglinの創業者であるLi JianwenとWang Pingは清華大学の卒業生であり、同社のグローバルオペレーション担当副社長であるYang Jianは以前、Huaweiのグローバルサプライチェーンで同様の役割を担っていた。GPUの研究開発と商業化で豊富な経験を持つDenglinは、シリコンバレー、成都、杭州などさまざまな都市で7つの研究開発センターを運営している。JPRが主張するように、同社は中国における13のGPU開発企業のうちの1社である。

Verified Market Researchによると、世界のGPU産業の市場規模は2021年に334億7000万ドル、2030年には4773億7000万ドルに達し、2021年から2030年までの年平均成長率は34.4%と予測されている。ハイエンドのソフトウェアオフィスユーザー、ゲーマー、esports愛好家の需要の増加が、独立系GPUの需要拡大を牽引している。さらに最近ではAI関連の特需も記憶に新しいところだ。

Denglinは、既に多くの企業が参入する中国のGPUスタートアップ・シーンに新たに参入した企業であり、Birenのような企業もここ数カ月で頭角を現している。しかし、CUDAとの互換性を謳い、中国政府から新たな資金を得たこの新会社は、より即効性のあるインパクトをもたらすかもしれない。


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