Apple Watch Series 9及びApple Watch Ultra 2は、米国においてMasimo社の特許を侵害しているとして販売停止の訴えを起こされている。この特許紛争の結果、一時的にAppleの最新のスマートウォッチは米国市場で販売停止に追い込まれたが、その後Appleによって控訴され、現在は販売を継続している。ただし、同社は、思惑通りに事が運ばなかった時に備え、特許を侵害しているとする機能をソフトウェア更新によって無効にすることで販売を継続する事を計画しているようだ。
Apple Watch Series 9とWatch Ultra 2は、医療機器メーカーのMasimoとの特許紛争の結果、昨年末に米国での販売が禁止された。国際貿易委員会(ITC)は、両機器に搭載された血中酸素センサーがMasimoの特許を侵害しているとの裁定を下した。
AppleはApple Watch Series 9とApple Watch Ultra 2を、2023年12月26日に禁止が発効する数日前に、実店舗とオンラインストアから撤去した。しかしその後、Appleはこの決定を不服として上訴し、Apple Watchの販売禁止措置の一時停止を勝ち取り、米国税関・国境警備局による変更点の評価を待つ間、米国での販売再開を許可した。
それから数週間、AppleはMasimoの特許に抵触しないために、Apple Watchに変更を加えるべく動いているようだ。Masimoが控訴裁判所判事に宛てた書簡によると、Appleが米国で販売するApple Watchから「血液酸素」アプリを削除することで、輸入禁止措置を回避することができるという。
書簡によると、米税関・国境警備局(CBP)は「Appleの再設計は、国際貿易委員会(ITC)による2つのデバイスの輸入禁止措置の範囲外」と判断した。AppleはCBPに対し、「再設計されたWatch製品には血中酸素濃度測定機能は含まれていない」と述べている。CBPの決定に関連するその他の詳細は極秘であり、現状では「決定の公開バージョンは存在しない」とMasimoの書簡は述べている。
Masimoの広報担当者は、「Appleが、再設計された腕時計には血中酸素濃度測定機能が含まれていないと主張したことは、説明責任に向けた前向きな一歩である」と述べた。
しかしReutersによると、ITCが同意しなければ、CBPの決定は覆る可能性があるという。Appleはすでに、修正したWatch Series 9とUltra 2を米国内の店舗に出荷していると言われているが、店舗は上層部から許可が下りるまで新バージョンを開店・販売しないようにも言われているようだ。
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