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Appleがアプリの規制緩和 – Kindle、Netflix、Spotifyなどの「リーダー」アプリで自社サイトにリンク可能に

Appleは、3月30日(現地時間)App Storeのガイドラインを改定し、「リーダー」と呼ばれる、電子書籍、音楽、映像などのコンテンツ配信やサブスクリプションサービスを提供するアプリが、「外部リンクによるアカウント認証を可能にする」ように変更を行った。これは、事実上の外部決済開放といえる。

NetflixやAmazonなどは、自前の決済システムを使うことが可能に

今回の改定について、Appleの発表は以下の通りとなる。

昨年、Appleは2022年初頭にApp Storeに導入されるアップデートについて、「リーダー」アプリの開発者がアカウントの作成・管理を目的として自社のウェブサイトへのアプリ内リンクを含めることができるようになると発表しました。本日より、App Store Review guideline 3.1.3(a)の更新にともない、リーダーアプリの開発者は、External Link Account Entitlementへのアクセスを要求できるようになりました。この資格により、リーダーアプリは開発者が所有または管理するウェブサイトへリンクし、ユーザーはアプリの外部でアカウントを作成または管理できるようになります。リーダーアプリとは、雑誌、新聞、書籍、オーディオ、音楽、ビデオといったデジタルコンテンツのうち、1つまたは複数をアプリの主要機能として提供するアプリを指します。

この改定以前は、例えばNetflixアプリをダウンロードしたが、Netflixのアカウントを持っていなかった場合、Netflixアプリは新たにアカウントを作成するためのリンクを提供したり、アカウントの作成場所を教えることが許可されていなかった。この仕様は、ユーザーからすればとてもわずらわしい物であるし、Appleのアプリ内決済システムを使用したくない(Appleに収益の30%を手数料として支払いたくない)開発者にとっても不満の募る物だったが、今回の改定によりユーザーエクスペリエンスの改善に繋がるだろう。

また、開発者にとっても、自前の決済システムによるアカウント管理が可能となり、歓迎すべき改定となっている。

外部サイトに誘導するには特定のフローを経由する必要がある

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外部リンクを案内する際に取るべき説明の行程(出典:Apple)

ただし、開発者はアプリのホーム画面にサインアップ用のリンクを追加するだけというわけには行かない。外部リンクを追加する前に「Entitlement(資格)」をリクエストする必要がある。また、特定のフローによる説明を義務付けている。

開発者が自サイトにリンクを行う場合、「Appleを通じて行われた購入ではないこと」を説明する画面の提示、また「サードパーティー開発者に情報を提供する事に伴うリスク」を説明するAppleのページにリンクを行う必要があるという。

また、リンク自体にも下記の要件が求められる

  • リンクは、アプリ内のWebビューではなく、ブラウザーで開く必要がある。
  • 追加のデータやパラメータをWebサイトに渡すことはできない。
  • 費用を説明するテキストをアプリに含めることはできない(たとえば、Netflixは、「このボタンをタップしてNetflixにサインアップするには、月額1,500円から」と書くことは出来ない)

日本の公正取引委員会による調査により方針転換

App Storeで「リーダー」アプリの外部リンクによるアカウント認証を認めるという方針の転換は、日本の公正取引委員会による調査結果を受けて発表されたものだ。公取委は、2016年からAppleを独禁法違反の疑いで調査していたが、2021年9月にこの調査を踏まえて、Appleが方針を変更することに同意したため、「独禁法違反の疑いは排除される」と述べている。
 
Appleによれば、「リーダー」アプリはアプリ内でデジタル商品やサービスを購入するものではなく、ユーザーが過去に購入したコンテンツや購読しているコンテンツを閲覧すること(Read)を主目的としており、そのためAppleはアカウント管理の目的でアプリが単一のリンクを共有することを認めることに同意した、とのことだ。

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