Appleは、iPhoneやiPadなどを初めとした同社製品を、月々定額料金を支払うことで使える「サブスクリプションプラン」の導入を計画していると、Bloombergが報じた。
月々の支払額を抑えることができ、いつでも最新機種に乗り換え可能
報道は、Bloombergの記者Marc Gurman氏が複数のApple関係者から匿名を条件に得た情報に基づいている。
今回のハードウェアサブスクリプションプログラムは、自動車のリース販売に似ているとのことだ。これまでに同社は、デバイスを購入するに当たりいくつかの分割払いプログラム(日本においてもPaidyなどを通して、24回無金利分割払いなどがある)を提供してきたが、それに比べて月々の支払額を少なく抑えることが出来るという。ただ、リース販売のような物だとすると、所有権は自分自身にない点に注意が必要だ。つまり、通常は分割払いで買った物は、支払いが終わればそれ以降は費用負担は発生しないが、リース販売の場合はデバイスを使用する限り料金を支払い続けなければならない。
ただし、新モデルが発売された際には簡単に乗り換えることが出来る様にもなるようだとのことなので、今後もApple製品を使い続けようと思っているユーザーにとってはあまり関係のない話かも知れない。むしろ月々定額料金でずっと最新機種が使えるのならばお得に思うユーザーもいるだろう。
このAppleハードウェアサブスクリプションプログラムは、ユーザーのAppleIDと紐付けられ、AppleOneやAppleCareとセット販売することが社内で検討されているとのことだ。プログラムの管理はApp Storeなどで簡単に行えるようになるようだ。
ハードウェアサブスクリプションの導入はAppleの収益を押し上げる
今回報道されたハードウェアサブスクリプションの導入については、通常数十万円する高額なAppleデバイスについてユーザーが手に入れやすくなるのと同時に、Appleにとっても販売を拡大し、収益を押し上げる効果が期待できる。
特に、同社の売上の半分を占める「iPhone」において、ハードウェアサブスクリプションプログラムの導入は販売台数の増加に寄与する可能性があり、そうした場合は更なる売上の増加が見込めるとのことだ。
導入は2022年末〜2023年頃だが、取りやめの可能性も
ただし、同プログラムについては、まだ検討が行われており、導入は2022年末頃が見込まれているが、来年にずれ込むこと、また取りやめになる可能性もまだ考えられるとのことが複数の関係者からの情報としてあるとのこと。
Appleはハードウェアの販売拡大に向けて複数の選択肢を検討しており、現在は海外で導入されている「Apple Card」に「今買って、あとで払う(buy now, pay later)」サービスの導入も検討しており、そちらの進捗にも左右されそうだ。
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