Appleは、精神的・肉体的な健康機能を追求し続けているが、新たに、「ジャーナリング」のための独自アプリを開発している可能性が、The Wall Street Journalによって報じられた。
ジャーナリングはあまり馴染みのない言葉かも知れないが、頭の中に浮かんだことや、自分が思ったことなどを紙に書いていくこと行為を指す。ここで、ただ頭で思うだけではなく、実際に手を動かして紙に書いていくことにより自分の内面と向き合うことが出来る事から、「書く瞑想」とも呼ばれている。既に、「マインドフルネス」アプリなども存在するように、Appleはユーザーのメンタルヘルス改善のために、新たな可能性を常に模索しているようだ。
この動きは、Appleの新たなステップにもなるが、同時に既存のサードパーティー製アプリを駆逐する可能性にもなるだろう。
WSJによると、コードネームJurassicと呼ばれるこの新しいアプリは、ユーザーが自分の活動や考えを記録する日誌を書くことを奨励することを中心に据えるとのことだ。また、iPhoneのファーストパーティアプリとして、健康記録やテキストメッセージなど、ユーザーが望む情報を自動的にまとめることができるようにもなるという。内部文書からは、日記を書くことが精神衛生の向上と結び付けられているとのことだ。
このアプリは、一種のライフ・トラッカーとして機能し、あなたの典型的な一日がどのようなものか、どこに行き、誰と交流し、いつ標準的なルーチンから外れたかを分析することができる。おそらく、”All Day People Discovery”と呼ばれる機能を使って、同僚と友人の違いまで見極めようとするかも知れない。iPhoneとアプリが必要なのかどうかは不明だが、他の個人との接近を検知することで機能する可能性がある。
Appleが収集する可能性のある包括的な情報は、必ずしも新しいものではないが、収集したデータを使って関連する日記テーマを提案するパーソナライズ機能で、非常に分かりやすいものになる可能性がある。基本的には、ランニングの際にiPhoneを持参すると、ワークアウトに関する文章を提案してくれるようだ。すべてのデータはデバイス上にのみ保存され、日記を書く提案は4週間後に自動的に削除されるようだ。
iPhone用のジャーナリングアプリは数多くあるが、その分野で明確にリードしているのはDay Oneだ。このフィーリング&アクティビティトラッカーは、10年以上かけて20万人のプレミアム会員に成長し、その多くはAppleの支援を受けている。2014年のApple Design Awardを受賞し、App Storeでのプロモーションも繰り返された。創業者のPaul Mayne氏はWSJの取材に対し、3年ほど前からAppleのサポートが顕著に低下し、Appleが同様のアプリを作っているのではないかと考えるようになったと語っている。Appleは以前にも、人気アプリの独自バージョン(シャーロッキングとも呼ばれる)を作ったり、企業とのミーティングを受けるだけで立ち消えになり、彼らのアイデアに似たものを作ったりしていると非難されたことがある。
Appleは、この日記アプリについて何も公表しておらず、早ければ6月の開発者会議まで発表しない可能性が高いと思われる。
Source
- The Wall Street Journal: Apple Plans iPhone Journaling App in Expansion of Health Initiatives
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