Jon Peddie Researchの新しいレポートによると、2023年第2四半期の世界GPU出荷台数は6,160万台に達し、前期比12.4%増となった事が明らかとなった。この成長は、PC CPU出荷が前年同期比で23%減少するなど、PC市場全体が縮小しているにもかかわらず見られた増加という点で誠に興味深い物だ。
GPU業界に回復の兆し、価格下落が成長の起爆剤に
JPRによると、2022年第2四半期の全プラットフォーム向けグラフィックス・プロセッシング・ユニットの出荷台数は6,160万台で、前年同期比では27%減少したが、前四半期比では11.6%増加した。ディスクリートおよび統合デスクトップ用GPUに関しては、その売上高は36%減少し、ノートPC用GPUの出荷台数は23%減少した。一方、GPUの出荷が前四半期比で増加しているのは、需要の拡大と古い在庫の枯渇を示している可能性がある。
ディスクリート・デスクトップ・グラフィックス・カードの出荷台数は約648万台で、第1四半期の630万台から増加したが、Jon Peddie Researchの数字によれば、2022年第2四半期の1037万台からは大幅に減少した。
市場シェアに関しては、Intelはグラフィックス統合型クライアントCPUの出荷を独占しているため、68%のシェアで引き続きGPU市場を独占しており、その出荷数は前四半期比11.7%増加した。NVIDIAは、最近ディスクリートGPUしか供給していないため、シェア18%でダントツの2位となった。同社のGeForce RTX 40シリーズ製品群の立ち上がりにより、NVIDIAの出荷台数は前四半期比7.5%増となった。AMDは市場の14%を占め、出荷台数は前四半期から22.9%増加した。
GPU出荷に関しては、通常、第2四半期は第1四半期よりも悪化するが、2023年第2四半期はそうではなかった。JPRによれば、大半の半導体企業は次四半期の平均成長率が9.8%になるはずだという。
JPRのJon Peddie社長は声明の中で次のように述べている;
出荷台数の増加は喜ばしいニュースですが、PC市場全体、ひいてはGPU市場は2010年以来、着実に減少しています。そのため、市場が本当に好転したとしても、10年前の水準に達することはないでしょう。
サプライヤーが2023年第3四半期の見通しを示していることから、GPU市場は今年後半まで勢いを維持しそうだ。一方、世界的なPC需要は、今年いっぱいは低調に推移しそうだ。
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