日本ではまだアナウンスがないが、Amazonの本場米国ではWebブラウザを使ってPCからAmazon Prime Videoを楽しもうとする人向けに、新たに動画広告が挿入されるようになった。広告がストレスだというユーザー向けに、月額2.99ドルの追加料金で広告を非表示にするオプションも新たに追加されている。実質的な値上げの動きとも見ることが出来るだろう。
Amazon Prime Videoは、Amazon Prime会員向けに追加料金なし(一部の動画コンテンツは別料金だが)で提供されていた。だが、1ヶ月前、“魅力的なコンテンツへの投資を継続し、長期にわたってその投資を増やし続ける”ため、AmazonはPrime Videoに広告を表示することを決定し、会員に通知していた。同社によれば、この新しい “機能”は、”TVや他のストリーミングTVプロバイダーよりも少ない広告しか表示しない”と付け加えた。
Amazonのプレゼンテーションによると、1時間あたりの平均広告量は2分から3分半になる見込みで、これは従来のテレビや他のほとんどのストリーミングサービスよりも大幅に小さくなる。番組が始まる前に表示されるコマーシャルもあれば、番組を中断するコマーシャルもある。
Wall Street Journal紙は、Prime Videoの映画や番組に広告が入ることで利便性の低下を招き、多くのAmazon Prime会員が退会してしまう可能性があると指摘している。Washington Post紙は、Forester社のリサーチ・ディレクター、Mike Proulx氏のコメントを引用し、この動きを強く批判している:
彼らは何の付加価値も提供せず、ただ消費者に広告を押し付けているだけだ。消費者は実質的にこの動きで損をしている。全てAmazonが得をしているだけだ。
現在、主要なストリーミング・サービスのほとんどは、広告ベースのプランを提供している。Amazonの変更により、完全に広告なしの主要ストリーミング・サービスは、月額9.99ドルのAppleTV+のみとなっている。
Sources
- The Wall Street Journal: Amazon Is Now Charging Prime Members Extra for Ad-Free Streaming. For Some, That’s a Deal Breaker.
- Washington Post: The dream of cheap, ad-free streaming TV is dead
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