A17 ProのGPUスコアが判明!A16 Bionic比で20%の性能向上を記録

masapoco
投稿日
2023年9月16日 5:55
06445a9eeeb2cffcbcb358f784849b51

A17 Proは、前回明らかになったベンチマークテストの結果により、A16 Bionicに対して小幅ながら着実な進化を見せてはいることが明らかになったが、新たなGPUベンチマークテストのリークでは、この初めて“Pro”の名を冠したモバイルチップの圧倒的な性能の向上が垣間見える結果となっている。最新の数値によると、新しいA17 Proチップは、GPUコアが追加されたためと思われるが、前モデルから20%の性能向上が見られるのだ。

GPUコアの追加が大きな性能向上をもたらした?

GeekBench 6によるGPUベンチマークテストの結果は、27,158ポイントと、非常に印象的なものとなっている。比較すると、筆者の環境になるが、2022年モデルのiPhone 14 Pro Maxに搭載されているA16 Bionicは、22,946ポイントを記録しており、A17 Proは18%の性能向上が見られる。ただし、A16 Bionicが5コアだった事から、6コアのA17 Proの印象的な性能向上は、単純にコア数の増加による物と見ることも出来る。

実際、もしA17 Proが同じ数のGPUコアを搭載していたら、CPUのシングルコアやマルチコアの結果と同様に、あまりパッとしない結果になっていたかも知れない。人気テクノロジーYouTubeチャンネル「Max Tech」を運営するVadim Yuryev氏の調査結果によると、A17 Proのコアあたりの性能は4,526ポイントで、A16 Bionicは4,455ポイントだった。その差はわずかなもので、そう考えるとやはり、この改善された結果は間違いなくGPUの追加によるものだろう。

全体として、A17 ProのGPU性能は、Appleのマーケティング資料で公表されている数値と一致している。しかし、A17 Proの更なる利点は、レイトレーシングへの対応だ。Appleの基調講演で、同社は最新のSoCがハードウェアアクセラレーションによるレイトレーシングをサポートし、A16 Bionicより4倍高速であることに言及した。A16 Bionicではこれが叶わなかったため、A17 Proでの対応は大きな進化と言えるだろう。

総じて、Appleの最新モバイルチップの3nmプロセスへの移行によるメリットは、GPUコア数の増加に割かれた可能性がありそうだ。だが、TSMCの最先端3nmプロセスで大量生産されたにもかかわらず、A17 ProはCPU・GPU両カテゴリーにおいて、驚く程の性能向上は見せていない。このことは、製造プロセスの改善に頼ってだけでは、すぐに性能を向上させることはできないということを示唆している。


Source



この記事が面白かったら是非シェアをお願いします!


  • super computer fugaku
    次の記事

    日本、独自の大規模言語モデル開発に「富岳」を活用、来年オープンソースでリリースへ

    2023年9月16日 6:11
  • 前の記事

    Google、次世代AIモデル「Gemini」の外部テストを開始、一般公開が近付く

    2023年9月16日 5:20
    googleai

スポンサーリンク


この記事を書いた人
masapoco

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


おすすめ記事

  • Apple M3 chip series architecture 231030

    AppleのM3 MaxチップからのUltraFusionインターコネクト削除は新たな巨大チップ登場の前兆か?

  • magsafe charger

    iOS 17.4のアップデートによりiPhone 12がQi2での高速ワイヤレス充電に対応へ

  • apple iphone 5g

    Apple、未発表のアプリやVision Proに関する情報をリークした疑いで元従業員を提訴

  • Apple iPad Pro Magic Keyboard M2 hero 2up 221018

    新型iPad ProとiPad Airは5月初旬の発売になる可能性が報じられる

  • TSMC FAB18

    TSMCの3nmノードが急成長、2024年は収益の20%以上を占める可能性

今読まれている記事