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GoogleのTensorチップは、ここ数年のPixelスマートフォンにとって、誇るべきものでありつつも、悩みの種でもあった。Googleが競合製品と異なる路線を歩んでいるとは言え、動作時の発熱はいかんともしがたく、発熱問題は、初代のTensorと昨年のTensor G2の両方を悩ませていたが、この状況がTensor G3では解消される可能性がありそうだ。

どうやら、Pixel 8シリーズに搭載される予定のTensor G3は、Fan-out Wafer-level Packaging(FO-WLP)を採用する最初のSamsung製スマートフォンチップになるようだ。この技術は、チップの熱的・電気的性能を向上させる特徴がある。だが、FO-WLP自体は画期的な新しい技術というわけではない。TSMCは2016年からFO-WLPを採用しており、QualcommやMediaTekの人気チップでは何年も前からFO-WLPが採用されている。

FO-WLPパッケージングがTensor G3において、これまでのTensorチップと比較してどれほどの違いをもたらすかはわからないが、熱管理が改善される可能性があるというニュースは朗報だろう。

その他のTensor G3のアップグレード

Tensor G3は、発熱が抑えられる可能性があるほか、Tensor G2よりも大幅にアップグレードされる見込みだ。リークでは、4つの小さなCortex-A510、4つのCortex-A715、そして1つのCortex-X3を含む9つのコアレイアウトが再構築される可能性が高いと伝えられており、これにより、Tensor G3の性能が大幅に向上し、Snapdragon 8 Gen 2に近づく可能性があるという。

また、Tensor G2のArm Mali-G710の7コア・セットアップに比べ、10コアのArm Immortalis G715GPUのおかげで、ゲーム性能の向上も期待できるだろう。

FO-WLPパッケージングが採用されるとはいえ、Tensor G3は、Snapdragon 8 Gen 1の過熱問題の原因となったSamsungの4nm生産ラインで製造される見込みであるため、最終的には手元に届いた製品を試してみないことには結論は出せない事も確かだ。

本日、iPhone 15シリーズが発表され、iPhone 15 ProとiPhone 15 Pro Maxに採用された新たな3nmチップ「A17 Pro」が話題だが、来月にはAndroid陣営にも特に日本のユーザーに人気なPixel 8が登場し、そこに採用される「Tensor G3」チップがフォーカスされることになるだろう。


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