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Pixel 8シリーズに採用される「Tensor G3」チップの仕様詳細やベンチマーク結果がリーク

GoogleのPixel 8/Pixel 8 Proは、いよいよ明日10月24日に発表されるが、既にデバイスを手にした人々が開封動画をオンライン上で公開している様子も共有されている。

そうした中、M. Brandon Lee 氏は一足先にこのGoogleの新たなPixelフォンに搭載される「Tensor G3」の仕様詳細が確認出来るスクリーンショットをXにポストしている。

これによると、Google Tensor G3は、9コア構成だが、過去のTensorチップ2世代で見られた2+2+4コア構成とは異なり、1+4+4コア構成である事が確認出来る。4nmプロセスで構築された Cortex-X3 (周波数2.91 GHz) がフラッグシップコアとして機能する。そして4つのCortex-A715(2.37GHz)コアが搭載される。このコアは、Armによると2世代前とは言え、フラッグシップコアだったCortex-X1に匹敵する性能を有しているとのことだ。そして、新たにCortex-A510(1.70GHz)が省電力コアとして機能する。これは過去2世代のTensorチップで採用されたCortex-A55から大きなステップアップだ。

Google Tensor G3Google Tensor G2
CPUArm Cortex-X3 (2.91GHz):1コア
Arm Cortex-A715 (2.37GHz):4コア
Arm Cortex-A510 (1.70GHz):4コア
・Arm Cortex-X1 (2.85GHz):2コア
Arm Cortex-A78 (2.35GHz):2コア
・Arm Cortex-A55 (1.80GHz):4コア
GPUArm Mali-G715Arm Mali-G710 MP7
キャッシュ・L3キャッシュ:4MB
・システムキャッシュ:8MB
RAMLPDDR5
機械学習ユニット次世代のTensor Processing Unit
メディアデコードH.264, H.265, VP9, AV1
モデム4G LTE
5G sub-6Ghz and mmWave
製造プロセスSamsung 4nmSamsung 5nm

また、GPUはMali-G715が搭載されていることも確認出来る。これは、パフォーマンスとエネルギーを向上させる可変レートシェーディングが可能であり、より優れたAAAモバイルゲーム体験を提供する。

更に、このTensor G3チップのGeekBench 6ベンチマークテストの結果も早速登場した。結果は以下の通りであり、大方の予想通りQualcommの最新チップSnapdragon 8 Gen 2よりも控えめな結果となっている。前世代のTensorチップでも見られたように、Googleはこうした性能に関してはトップになる事を今はまだ考えていないようだ。だが、性能は確実に向上しており、Samsungの発熱を改善する、より高度なノードによって安定して優れたパフォーマンスを発揮することが予想される。

GoogleがQualcommやMediaTekのフラッグシップチップから1周遅れの性能を示す傾向は、恐らく2024年も同様と予想される。だが、2025年にはArm設計のコアではなく、Google独自のコアに切り替え、TSMCに切り替えると噂されるTensor G5チップでは、こうした状況が変わってくることも噂されており、今後もPixelの動向から目が離せないだろう。


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masapoco

TEXAL管理人。中学生の時にWindows95を使っていたくらいの年齢。大学では物理を専攻していたこともあり、物理・宇宙関係の話題が得意だが、テクノロジー関係の話題も大好き。最近は半導体関連に特に興味あり。アニメ・ゲーム・文学も好き。最近の推しは、アニメ『サマータイムレンダ』

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