OpenAIは、ChatGPTアプリにWebブラウジング機能のベータバージョンをリリースしてから間もないが、この機能を既に同社は無効にしている。理由は、同社が意図していないコンテンツをユーザーに表示していたためとのことだ。OpenAIは、ユーザーがURLの全文を要求した場合、ChatGPTはその情報を表示していたと説明し、問題を修正するまで機能を撤回したと述べている。
今年初め、MicrosoftはOpenAIとの提携を拡大し、Bing SearchをChatGPTに導入し、その過程でチャットボットの最大の問題である、「最新の情報を参照出来ない」という問題に対処した。新しいBingプラグインは、ChatGPT Plusユーザー限定ではあるが、チャットボットがインターネットにアクセスし、様々なトピックに関する最新情報を引き出すことを可能にした。これは、2月に発表され、Bingユーザーが利用できるBing AIと連動したものだ。
しかし、ChatGPT Plusのユーザーは、この機能を利用して、サイト運営者が有料登録者向けの限定コンテンツとしてロックしているはずのデータや記事に無料でアクセスしているようだ。
これはすぐにOpenAIのチームによって指摘され、現在ではユーザーがこうしたいわゆる“ペイウォール”を不適切に回避するのを防ぐためにBing機能を停止している。ChatGPTの開発チームは、Twitterでこの変更を確認し、問題の修正に取り組んでいると述べた。
OpenAIはまた、この変更を反映させるためにFAQページを更新し、次のように記している:
- 2023年7月3日現在、コンテンツ所有者の皆様に正しく対応するため、この問題を修正する間、慎重を期してBingベータ版の閲覧機能を無効にしています。できるだけ早くベータ版を復活させるよう努力しておりますので、ご理解のほどよろしくお願いいたします!
この問題はChatGPTとそのデータ処理方法にあるようだ。翻ってBing AIは、記事の全文を提供することができないことをすぐに警告し、リンクを開いて自分で読むようユーザーに求める仕様になっている。
残念ながら、チームはこの機能がいつChatGPT Plusユーザーに戻るかについて明確にしていない。ChatGPTのBingプラグインはキャッシュされたバージョンの記事にアクセスし、それによってペイウォールを回避しているようなので、チームがこの問題にどのようにパッチを当てるかによるが、予定は明らかにされていない。
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