昨日、スウェーデンのデベロッパーCoffee Stain Studiosは、大成功を収めた工場建設ゲーム『Satisfactory』のExperimentalブランチで、ゲームをUnreal Engine 4からUnreal Engine 5にアップグレードするアップデート8をリリースした。
このエンジンのアップグレードは、ワールド・パーティショニング・システムを活用して、オープンワールドを横断する際のレベルストリーミングを改善し、不具合を軽減し、カオス物理シミュレーションシステムを活用して乗り物を運転し、Unreal Engine 5独自のTemporal Super Resolutionアップスケーリングを追加し、ゲームコンテンツの一部(特に岩、断崖、コンベヤーアイテム)を新しいNaniteバーチャルジオメトリシステム用に変換して、多くの技術改善を施しているとのことだ。
しかし、ビジュアル面で圧倒的にインパクトのある変更は、Unreal Engine 5のLumenグローバルイルミネーション照明に切り替わったことだろう。パフォーマンスへの負担が大きくなるため、現在はデフォルトで無効化されている(Ultraグラフィックプリセットを選択した場合も同様)が、グラフィック設定でLumenの反射を無効にすることで軽減することができる。
YouTuberのTotalXClipseがLumenと以前の照明システムの比較動画で紹介しているようにその効果は印象的だ。
ResetEraのユーザーであるLant_War氏も多くの比較写真を公開しているので、以下にいくつか掲載しておこう。
ただし、以前の照明に比べてより現実に即した形になるので、場合によってはインテリアの照明を適切に配置し直す必要があるかも知れない。一方、十分な数の照明を配置した場合(あるいは外に出た場合)、照明がシーンに当たって跳ね返るため、ゲームのアートスタイルに関係なく、より地に足のついたリアルなビジュアルになる。
これは、Unreal Engine 5 の Lumen の可能性の全容を示すものではない。Coffee Stain Studiosは、ハードウェア・レイトレーシングのサポートについて何も言わなかったので、Mesh Distance Fieldsに基づくデフォルトのソフトウェア・レイトレーシングを使用していることになる。UE5のLumenのドキュメントでEpicが説明しているように、ハードウェアレイトレーシングは、スキンメッシュに対するトレースをサポートしているため、はるかに優れた品質を達成することが出来る。さらに、ハードウェア・レイ・トレーシングを使用したLumenには、グローバル・イルミネーション(および有効な場合は反射)を1キロメートルまで拡張するFar Fieldトレースが追加されています。一方、ソフトウェアベースのソリューションでは、デフォルトで200mに設定されている。
さらに多くのトリプルAスタジオが内蔵エンジンからUnreal Engine 5に切り替えたため(Crystal DynamicsやCD Projekt REDなど)今後は数え切れないほどのUE4ゲームがUE5への移行を選択する事だろう。ユーザーとしてはよりリッチなゲーム体験を楽しめる事だろう。
Sources
- Steam: Satisfactory > Update 8 is now on Experimental!
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