Bloombergの記者Mark Gurman氏は、Apple関連のリークで有名であり、毎週発行している「PowerOn」ニュースレターもApple関連の話題が主だが、今週のニュースレターはAppleの新たなMRヘッドセットに関連して、Metaの次期XRヘッドセットである「Quest 3」について詳細な事前情報が明らかにされている。
Gurman氏は今回、コードネーム「Eureka」と呼ばれる、このMetaの新たなQuest 3を試用する機会を得たということだ。それによると、新型機は現行機のQuest 2よりも「はるかに軽く、薄く」なっており、長時間の使用でも快適である可能性があるとのことだ。
さらに、デバイスの前面には、より強化されたセンサー群を組み込んだ新しいデザインが採用されているという。3つの「縦長のピル型センサーエリア」には、2つのカラービデオパススルーカメラ、2つの標準カメラ、深度センサーが搭載されている。Gurman氏が指摘するように、これはカラーパススルーや深度センサーを搭載していないQuest 2からの大幅なアップグレードとなる。
ヘッドセットの前面下部にはトラッキングカメラがあり、底面にはボリュームロッカーと瞳孔間距離を調整するホイールがある。つまり、Quest 3では、Quest 2ではできなかった瞳孔間距離の調整が、ヘッドセットを外すことなくできると言う事だ。
Gurman氏は、「Quest 3の実際の鮮明さとVRディスプレイは、解像度が若干高いと噂されているにもかかわらず、Quest 2のそれと同じように感じられます」と述べ、MRアプリケーションのパススルーと全体のパフォーマンスがQuest 2よりも大幅に改善されていると指摘している。 前者については、デュアルRGBカメラの追加により着実に改善していると述べている。「Quest 2では不可能と感じることが多かった、ヘッドセットを装着したままスマホを操作することもできました」と、その快適性を報告している。
パフォーマンスに関しては、Quest 3はQualcommの次世代チップセットであるSnapdragon XR2を搭載しており、アプリの起動時間の短縮やゲームでのフレームレートの安定化につながると述べている。
注目すべきは、Gurman氏によると、Quest 3にはフェイストラッキングとアイトラッキングが含まれていないとのことで、視線追跡型のフォーベイトレンダリングをサポートしないと述べている。これは、Quest Proに搭載されている機能で、限られたコンピューティングリソースを、ユーザーが見ている部分に優先的に配分することでパフォーマンスを最適化させる物だ。Quest 3がQuest Proから省かれているもう一つの機能が、コントローラーに搭載されたカメラだが、Gurman氏はMetaが他の方法で周辺機器トラッキングを改善しようとしていると述べている。
「Metaはこのデバイスの価格をまだ決めていないが、開発に携わった人々は、Quest 2の400ドルよりも高くなるかもしれないと考えている」とGurman氏は指摘し、更に、「同社はQuest 2をより低価格で販売を続けることができる」とも付け加えた。また、MetaはQuest Proの後継機については、「最初のバージョンが爆死したため、すぐに発売する予定はない」とも述べている。
Metaは、10月中にQuest 3を発表する予定であると予想されており、これは、消費者が新しいQuestヘッドセットをいつ期待できるかという質問に対して、同社幹部が過去に述べたことと一致する。
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