Samsungは、世界初となる新規格CXL 2.0を採用したDRAM製品を発表した。これは、ハイパフォーマンス・コンピューティング・デバイスやサーバーで使用されることを想定した128GBのDRAMチップとなる。この新しい規格は、同社がIntelと共同で開発したもので、Intel Xeonプラットフォームで動作する。
同社は2022年半ばに世界初のCXL 1.1 DRAM製品を発表しており、今回のDRAMはそれをベースにしている。新しいPCIe 5.0規格(x8レーンを使用)をサポートし、最大35Gbpsのデータ転送帯域幅を提供する。新しいCXL規格では、メモリプーリングがサポートされるようになった。これは、サーバー上の複数のメモリブロックを束ねて、複数のメモリプールを作成するものだ。これにより、ホストはニーズや要件に応じてメモリプールを動的に割り当てることができるため、全体的な効率が向上し、運用コストを削減することが出来る。
Samsungは、今年後半にCXL 2.0 DRAMチップの量産を開始し、高性能コンピューティングやサーバー向けの顧客向けに様々なサイズで提供すると発表した。これらのチップは、サーバーのメインDRAMにさらなる帯域幅と容量を追加し、より高速なAI(人工知能)およびML(機械学習)性能を提供することが出来る。
Samsungの新規事業企画チーム副社長であるJangseok Choi氏は、「CXLコンソーシアム理事会のメンバーとして、Samsung ElectronicsはCXL技術の最前線に立ち続けている。今回の画期的な開発は、業界全体のデータセンター、サーバー、チップセット企業とのパートナーシップを通じて、CXLエコシステムをさらに拡大するという当社のコミットメントを強調するものです」。
CXLは、高性能サーバーシステムのCPUに搭載されるアクセラレータ、DRAM、ストレージデバイスを効率化する次世代インターフェースだ。メインDRAMとの併用で帯域や容量を拡張できることから、人工知能(AI)や機械学習(ML)などのキーテクノロジーによって高速データ処理の需要が急増している次世代コンピューティング市場に波及することが期待されている。
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