Facebookは時代後れで、誰も使っていないソーシャルメディアプラットフォームであり、TikTok、Instagram、Snapchatとの競争により瀕死の状態にあるとほとんどの人が考えていた。しかし、Metaの最新の決算は、これが全くそうでないことを証明している。Facebookのデイリーアクティブユーザー(DAU)は、3月の平均で20.4億人で、前年比4%増だという。月間アクティブユーザーは2023年3月31日時点で29.9億人で、前年比2%の増加となっているそうだ。
そしてMetaの営業成績に関しては、投資家の期待以上だった。2023年第1四半期、広告インプレッションは26%増加したが、広告単価は17%下落したと報告した。売上高は286億5,000万ドルで、前年同期比3%の増加を示している。世界中の中央銀行による利上げを受け、投資家は、厳しい経済状況にもかかわらず、Facebookが成長を続けている事を好感しているようだ。
またCEOのMak Zuckerberg氏とCFOであるSusan Li氏は、同社がInstagramでリールを立ち上げて以来、AIを活用したコンテンツ・レコメンデーション(別名、TikTokが基本的にブランド全体を構築した、接続を必要としない推奨ビデオのようなもの)のおかげで、滞在時間が24%以上増加したことを紹介した。
Li氏は、アナリストの質問に答える形で、「私たちは、これまでのところ、プラットフォーム上でのエンゲージメントの増加という点で、Reelsが推進していることに非常に満足しています」と述べ、プラットフォーム上で「人々が短期の動画を重視していることは明白です」と付け加えた。さらに彼女は、ここ数カ月でInstagramはReelsに関する共有も多くなっていることを明らかにした。
リールやAIによるレコメンデーションは、Instagramのエンゲージメントを高めているが、それが直接収益に結びつくわけではない。実際、リールはストーリーズやフィードベースの投稿から収益を奪っており、ユーザーがそのコンテンツに関わるのに費やしたであろう時間の一部を占めているためだ。しかし、より大きなトレンドは漸増的なもので、全体的なユーザーの滞在時間が伸びていることを意味し、最終的には収益の可能性を高めるプラスポイントになるとLi氏は述べている。年末か2024年初頭には収益がニュートラルになり、それ以降はプラスに寄与する見通しだという。ただし、リールは既存のInstagramのコンテンツタイプとは「構造的に異なる」ため、適切なマネタイズを考える上で、プロダクトワークが必要になると指摘した。
市場終了時、Metaの株価は209.40ドルで取引されていたが、同社が最新の決算を発表して以来、株価は233.79ドルまで急騰している。11月に1株90ドルを割り込んだMetaに賭けた投資家は、投資額が160%以上上昇したことになる。これはMetaのような成熟したハイテク企業にとっては、さほど不利なことではない。
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