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ペロブスカイト太陽電池の安定性を大きく向上させることに成功、実用化にまた一歩近付く

2022 12/29
サイエンス
2022年12月29日

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現在主流のソーラーパネルはシリコンで出来ている。だが、このシリコンが厄介で、製造には多くのエネルギーを必要とし、コストのかかる多段階の製造方法によって開発される。以前に比べればコストダウンされているが、それでも高価であるのはそのためだ。

このシリコンに代わる新たな太陽電池の素材として有力視されているのがペロブスカイトだ。

最初のペロブスカイト太陽電池として、ハロゲン化鉛系ペロブスカイトを利用した太陽電池は、日本の桐蔭横浜大学の宮坂力教授らによって2009年に初めて開発された。ペロブスカイト太陽電池は、シリコンよりも圧倒的に低コストで製造できること、軽量で柔軟な素材である事から、これまでのソーラーパネルのような設置場所の制限がなくなることから、研究者らによって、ソーラーパネルの主流とすべく開発が進められている。だが、ペロブスカイトは非常に不安定であり、シリコン系のような長寿命が得られなかったことから、発見から長い年月が経った今でも、市場はシリコン太陽電池が主流である。

だが、このペロブスカイトへの移行もそう遠くはなさそうだ。スイス連邦工科大学ローザンヌ校(EPFL)の研究チームは、ペロブスカイト太陽電池の安定性と効率を向上させるユニークな方法を考案した。

solar panel

ハロゲン混合型ペロブスカイトの問題点は、バンドギャップ(物質中のエネルギーバンド間の隙間)が広いことである。このギャップでは電気的な活動は起こらず、電子はバンドギャップが狭くないとあるエネルギーバンドから別のエネルギーバンドへ移動できない。

一方、太陽電池の半導体材料は、太陽光で励起された電子が導電性の電極に移動して発電しやすいように、バンドギャップが小さいことが要求される。さらに、太陽からの光は、ハロゲン混合型ペロブスカイトで「ハロゲン化物相分離」と呼ばれる現象を引き起こす可能性がある。この現象は、成分が異なるハロゲン化物含有量の領域に「分離」してしまうものだ。この分離が、太陽電池の動作寿命中に重大な効率の問題を引き起こす可能性があるのだ。

研究者らによると、ペロブスカイトとシリコンの両方を持つセル(タンデム型太陽電池)を用いた太陽電池は、より強い光でもこのような問題が生じるという。

「ペロブスカイト太陽電池の実用化には、その動作の安定性という問題があり、すでに実用化されている太陽電池技術と比較して不利な状況にあります。これは、タンデム型太陽電池の材料として理想的なハロゲン混合型ペロブスカイトで特に問題となります」と、研究者らは説明する。

本研究では、ペロブスカイト太陽電池の限界を克服するための効果的な解決策を提案している。著者らは、ペロブスカイト太陽電池を2つのアルキルアンモニウム調整剤で処理することにより、ハロゲン化物の分離が防げるとしている。

研究では、ペロブスカイト太陽電池を1200時間および250時間ノンストップで、提案する調整剤を使ってテストした。変調剤はワイドバンドギャップによるエネルギー損失を補い、太陽電池の全体的な性能を向上させることができた。

その結果、電力効率は25%近く、エネルギー効率は21%近くも向上した。1200時間使用したセルでは、初期の90%の効率を回復することができたという(もう1つのセルは80%)。

変調剤によって、金属ハロゲン化物のペロブスカイト太陽電池は、安定性(偏析防止)とエネルギー効率の両方が向上したのだ。この成果は、小型および大型のアプリケーションにおいて、ペロブスカイト太陽電池をこれまで以上に実現可能にするものであり、大きな成果であると言える。

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論文

  • Joule: Cooperative passivation of perovskite solar cells by alkyldimethylammonium halide amphiphiles

参考文献

  • EurekAlert: Improving the operational stability of perovskite solar cells

研究の要旨

ペロブスカイト太陽電池(PSC)は、持続可能なエネルギーの研究分野に革命をもたらした。しかし、その安定性には限界があり、これまで商業的な利用を阻んできた。本発表では、α-FAPbI3とFA0.65MA0.35Pb(I0.65Br0.35)3をベースにした太陽電池の電力変換効率と安定性を相乗的に改善し、さらに後者の光によるハライド相分離を抑制する二つのアルキルアンモニウムハライド調整剤について紹介する。チャンピョンPCEは24.9% (α-FAPbI3)と21.2% (FA0.65MA0.35Pb(I0.65Br0.35)3) で、それぞれ1200時間と250時間の連続動作後も初期PCEの約90%と約80%を維持していることが報告されている。2次元NMRにより、変調剤が表面や粒界に存在することが示され、既存の化合物と比較して優れた不動態化効果があることが、計算機シミュレーションにより合理的に示された。本成果は、PSCの大規模な実用化に向けて、安定性という重要な課題を解決するための重要な一歩となる。

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