Lensa AIはあなたの写真を使ってAIを訓練している

masapoco
投稿日
2022年12月7日 12:17
lensa ai instagram

写真編集アプリ「Lensa AI 」は、先週、このプログラムの最新機能「魔法のアバター」を使ってAIが生成した自撮り写真を投稿する人々でソーシャルメディアが溢れ、大きな人気を集めた

だが、Lensaのプライバシーポリシーと利用規約には、ユーザーが自撮り写真を生成するために提出した画像、つまり「顔データ」が、Lensaを開発したPrisma Labsによって、AIのニューラルネットワークをさらに訓練するために使用されることがあると規定されている事を見落とす人が多いのではないだろうか。

Lensaで使われているような人工ニューラルネットワークや、人気のテキスト画像生成ツール「Dall-E 2」は、膨大な量のデータを研究して、より良い結果を生み出す方法を学習していく。簡単な文章を驚くほどよくできた画像に変換できるようにするため、Dall-E 2は何億枚もの画像で訓練し、異なる単語と異なる視覚的特徴の関連性を学習した。同様に、Lensaのニューラルネットワークは、より正確に顔を描写する方法を継続的に学習しているのだ。

この顔データには、位置、向き、顔のトポロジーが含まれており、AppleのTrueDepth APIを使って取得されている。この顔データをニューラルネットワークに取り込む。ただし、この顔データは第三者に販売されることはない。

Lensa AIを開発したPrisma LabsはTechCrunchの取材に対し、ユーザーの写真を処理するためにAWSのクラウドサービスを利用していると述べている。ユーザーの写真にAIモデルが学習されると同時に、その画像は直ちに削除されるとのことで、画像の流出という点では、心配はないようだ。

ただし、画像生成AI自体が芸術家のコミュニティでは、イラストレーターが収入に影響が出ることと、ニューラルネットワークに供給するために自分の作品が盗まれる可能性の両方を心配し、Dall-E 2のようなアプリは物議を醸している点は注目に値するだろう。ユーザーはAIジェネレーターを使って、同意も支払いもなく、特定のアーティストのスタイルを模倣した画像を製作することが出来てしまうのだ。こうしたAIの学習に対して懸念をお持ちの場合は、Lensa AIの利用は控えた方が賢明かも知れない。



この記事が面白かったら是非シェアをお願いします!


  • neuralink monkey experimence
    次の記事

    Neuralink社が動物実験をめぐって連邦政府の調査を受けていると報じられる

    2022年12月7日 13:42
  • 前の記事

    Apple、App Storeの価格設定の抜本的な変更を発表 – 10円刻みでの設定が可能に

    2022年12月7日 11:38
    Apple App Store Awards 2022 Trophy
この記事を書いた人
masapoco

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です


おすすめ記事

  • openai

    OpenAI、15秒の音声サンプルから感情豊かで自然な音声を合成できる「Voice Engine」を発表

  • a04c35e8e555c1cc7ae1d6a5f3159856

    MicrosoftとOpenAI、1000億ドル以上をかけて超人的AI開発のためのスーパーコンピューター「Stargate」を開発する計画

  • Sam Altman TechCrunch SF 2019 Day 2 Oct 3 cropped cropped

    ベンチャーキャピタリスト、OpenAIのSam Altman氏を“誇大妄想的”と非難

  • google logo image

    Googleが非営利団体を対象に2000万ドルの資金を提供し生成AI活用を支援

  • Pixel 8 in Rose.max 936x936.format webp

    Google、方針を転換しPixel 8にもGemini NanoによるオンデバイスAI機能を搭載へ

今読まれている記事