圧倒的な性能を誇り、輝かしいデビューを飾ったNVIDIAの新型グラフィックボード「RTX 4090」だが、その性能とは別の部分で大きな話題を呼んでしまい、ケチが付いてしまった格好だが、この問題はどうやら我々が当初想定したよりも複雑なようだ。当初は、NVIDIAが提供しているAstron製の電源アダプタが原因と思われたが、今回ATX 3.0電源から直接接続した12VHPWR電源コネクタが溶融した最初の事例が報告されたのだ。
これまでに、この非常に高性能だが高価なグラフィックボードについて、Redditには、異なるグラフィックカードベンダーから18件の「確認済み」事例が寄せられている。NVIDIAは、この問題を速やかに調査し、溶けたGeForce RTX 4090グラフィックスカードをチップメーカーの研究所に送り返し、分析するようにパートナーに指示した。
今回の新たなFacebookへの投稿によると、ユーザーはMSI GeForce RTX 4090 Gaming X Trio 24GグラフィックスカードとMEG Ai1300P電源を使用したとのことだ。このユーザーは、16ピン電源ケーブルが原因となる可能性を認識し、直接電源に接続された12VHPWR電源コネクタを持つATX 3.0電源を選択した。だが、このユーザーの賢明な判断にもかかわらず、残念なことに、写真では12VHPWR電源コネクタが溶け始めているのがわかる。ポートのいくつかはすでに形が崩れているようにも見える。ユーザーは、これまでのフィードバックをもとに、設置については気をつけたこと、ケーブルを過度に曲げていないと主張している。MSIは、グラフィックスカードと電源を交換するために彼に連絡を取った。
NVIDIAは調査結果を共有しておらず、問題の原因が分からずまだ模索している可能性があることを示唆している。これまでのところ、16ピン電源アダプタでの溶融は確認されていた。しかし、この新しいユーザーレポートは、この問題がNVIDIAの16ピン電源アダプタの設計よりも根が深いのではないかと疑問を投げかけている。むしろ、問題は12VHPWR電源コネクタ、コンポーネントの品質、GeForce RTX 4090、またはさまざまな要因の組み合わせにある可能性があるのだ。
当初、16ピン電源アダプタがこの大失敗のスケープゴートとされた。サードパーティ製のアダプターか、電源に直接接続することで溶融を軽減できるように思われたのだがどうやら、事態はそう単純ではなさそうだ。ATX 3.0電源は現在不足しており、ネイティブ12VHPWR電源コネクタが溶けたという報告をあまり見かけないのはこのためかもしれない。あるいは、偶然の産物である可能性もある。
このことで、GeForce RTX 4090のオーナーは、電源アダプタも電源コネクタも安全とは思えなくなってしまい、なんとも複雑な心境だろう。NVIDIAは調査の進捗についても特に提供しておらず、これはユーザーにとって不安以外の何物でもないだろう。
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