アプリ調査会社のSensor Towerの分析によると、AppleのApp Storeの収益は2022年9月に前年比5%減、ゲームの収益は14%減を記録したとのことだ。
このデータをもとに財務モデリングを行ったMorgan Stanleyのアナリスト、Erik Woodring氏によると、日本を含む市場において減少が見られ、2015年に追跡を開始して以来、最大の落ち込みであるとのことだ。
この落ち込みは、2つの要因によって説明されるとしている。
一つ目は、前年同期にはパンデミック後の家庭内エンターテインメント消費の強い需要が残っていたことから、消費者の消費行動が外食やアウトドアのエンターテインメントではなく、インドアのゲーム、ストリーミングサービスなどにまだ向いていたことが挙げられる。
二つ目に、ウクライナ戦争によるガス供給の途絶による世界的なエネルギー価格の高騰、それに伴うインフレにより人々の可処分所得の減少が要因として考えられるという。この傾向はまだ続き、未だ影響を受けていない人々も、今後は厳しくなることを予想し、ゲームなどへの支出を控える傾向にあるという。
これらが要因となり、特にゲーム部門の14%減という記録的な減少に繋がったとのことだ。
更に、明日からはApp Storeでの大幅な値上げの実施も発表されており、今後更に収益が減少する可能性がある。これは、Appleがドル高から収益を守るために、アプリの販売とアプリ内課金の両方のコストを増やし、値上げを行うものとなっている。日本においては最大33%もの大幅な値上げとなる。
AppleはApp Storeの売上を報告していないが、保証やApple Oneなどのサブスクリプションも含むサービス事業の一部として含まれている。Morgan Stanleyは、Appleのサービス収入合計が9月期に8%の伸びを示すと予想している。
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